胃に優しい食材がたっぷり 「海鮮鍋」

胃に異常を感じることって多くないですか？胃は異常が現れやすく、沈黙の臓器と言われる肝臓とは逆に、おしゃべりな臓器で、異常にも気づきやすいと言われています。では、胃に異常を感じる原因として、どんなものがあるのでしょうか。

○胃痛の原因

胃痛の原因は、胃酸の出過ぎ。胃に消化性潰瘍が出来たときにも、胃痛を感じるのですが、胃の粘膜に潰瘍がなくても、強い刺激が加わると痛みがでることがあります。その、胃に加わる刺激の一つが、胃酸の出過ぎ。普段は、粘液が胃壁を覆っていて、強い消化力を持つ胃酸から胃を守っているのですが、そのバランスが崩れると、粘膜が負けてしまうほどの胃酸が出て、胃に刺激を与え、痛みを感じることになります。その原因として、不規則な生活や、食べ過ぎ、ストレスなどがあげられます。不規則な生活には、もちろん、不規則な食生活も含まれます。胃に痛みを感じるときは、規則正しく、胃に優しい食事を摂らなくてはいけませんね。

○胃もたれの原因

胃はぜん動運動によって、食べ物と消化する働きのある胃酸を混ぜ合わせて、食べ物を消化し、小腸へと送り出しています。しかし、胃痛の原因と同じように、不規則な生活や食べ過ぎ、ストレスなどで胃に過度な負担がかかると、胃の運動機能が低下してしまうことになります。その結果、消化もスムーズに行われず、食べ物が胃に長くとどまり、胃もたれの原因になってしまうのです。

昨日の夜、食べたものがまだ胃に残っている…。朝起きた時にそんな状態であれば、不快ですよね。そんな不快感を消すためには、どのような対策がいいのでしょうか。また、そもそも胃もたれを起こさないためには、どのような食べ物がよいのでしょうか。

これからの季節、時期的なものを考えると、オススメしたいのは、海鮮鍋。胃に優しい食材や、野菜などを、同時にたくさん摂ることができます。その海鮮鍋の材料や、胃に優しい理由をここで挙げておきたいと思います。

○カキ

冬の代表的な食べ物カキ。果物ではなく、貝のカキです。これも鍋にはピッタリ。
カキは「海のミルク」と呼ばれるほど、栄養分もたっぷり。消化吸収のよいグリコーゲンや、ビタミンＢ群、ナイアシン、亜鉛、鉄分、リンなどのミネラルも豊富に含まれていて、胃の調子を整えてくれます。

○白身の魚

白身魚は、脂肪分が少なく消化がよいので、胃にやさしいタンパク源だと言われています。良質なタンパク質は、体の筋肉や内臓を作る大切な栄養分でもあります。また、タンパク質は免疫機能を高める働きもあるので、胃だけでなく、体全体によい効果をもたらしてくれます。鍋には、タラなんてオススメですね。

○豆腐

いかにも胃に優しそうな食材ですよね。豆腐に含まれるタンパク質は、消化吸収がよいのが特徴です。脂肪分も含まれていないので、胃に負担をかけることもありません。忘年会などで、鍋をする機会が多く、胃に不安があるときは、こっそり豆腐をたくさん食べておくとよいかもしれませんね。

○白菜

ほとんどの鍋に入っている白菜。白菜は、くせがなく食べやすい食材でもあります。食物繊維が豊富に含まれているのですが、その繊維も比較的柔らかく、たくさん食べても、消化がされやすくなっています。便秘の予防にも効果的です。

○大根

鍋に直接は入れないかもしれませんが、ポン酢と大根おろしで食べてみると、よいと思います。
大根には、ビタミンＣが多く含まれていて、胃もたれを防ぎ、胃の粘膜を修復する作用を持っています。大根を買うときは、白くツヤがあって、ずっしり重いものを選んでくださいね。

鍋のおいしい季節でもありますから、忘年会などのメニューを聞かれたときは、胃にもやさしく季節柄ぴったりな「海鮮鍋」を提案してみてはどうでしょうか？