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夏のプールでエクササイズ ■ 水中運動のススメ

運動不足な方が、ますますカラダを動かすのが億劫になる夏場。
そんなときは、プールへ行ってエクササイズにチャレンジしてみませんか。

水中でカラダを動かすと、

・陸上に比べて多くのエネルギーを消費することができる
・心肺機能が強化できる
・無理なく全身運動、有酸素運動ができる
・浮力があるので、ひざや腰への負担も少ない

など、いろいろなメリットがあります。

どこでもできる運動ではないので面倒かもしれませんが、効果の高い水中運動。
せっかくの夏ですから、健康効果いっぱいの水中運動に挑戦してみましょう。

【詳細】    夏のプールでエクササイズ ■ 水中運動のススメ

そろそろ夏も真っ盛り。でも日ごろから運動不足が気になる方も、こんなに気温が上がり湿度も高いと、とてもじゃないけど動く気になれませんよね。
 そこで、オススメしたいのが水中運動。水中であれば暑さも凌げますし、水中運動は陸上での運動に比べカラダへの負担は少なく、カロリー消費量は増えるという嬉しい利点があります。
 そこで今回は、水中運動におけるメリットや、泳げない人でも簡単にできるエクササイズをわかりやすくご紹介したいと思います。

■ 水中運動や水泳のメリット

水中運動を行うにはまず、プールへ行くことからはじめなければならないので、面倒ではありますが、それを遙かに上回るうれしい効果がたくさんあります。


○エネルギーの消費

人は、何もしなくても水中にいるだけで陸上にいる時よりも多くのエネルギーを消費してます。それは、水と空気の熱伝導率が違うからです。水は空気の20倍も熱を伝えやすい性質を持っています。水が熱を伝えやすい分、水中にいると人間は体温が奪われやすくなるので、体温を一定に保つために陸上にいるときよりも多くのエネルギーを消費することになります。
 ただし水温が低すぎると、奪われる熱が大きくなり、体温の調整ができなくなります。小学生の頃、プールの授業でくちびるが紫色になって、ガタガタ震えている子をよく見かけました。あれは、体温調整が追いついていない典型的な例です。
 水温は最低でも24℃以上、28℃くらいの水温がカラダにはもっとも望ましい環境といえるでしょう。


○心肺機能の強化

水中で体温を維持するために、心臓の活動は盛んになり、血圧を上げ、カラダ全体をすばやく温めるために血液の循環もよくなります。その結果、新陳代謝もよくなるという仕組みになっています。

呼吸については、水中では水圧が生まれ、陸上にいるときよりも余分な圧力がかかるため、呼吸をするときの動作が大きくなります。
 一般的には、首まで水中に沈んだ状態は通常に比べ肺活量は約9%減少すると言われています。肺活量が下がっている中、陸上と同じだけの酸素を吸うためには、呼吸に関わる筋肉を活発に動かさなくてはなりません。さらに、泳いでいるときは、水中で鼻から息を吐き、顔を上げたときに口で吸うという動きを繰り返しています。
 水圧の関係や、その一定のリズムの水泳独自の呼吸法によって、呼吸機能や心肺機能も鍛えられるというわけです。


○優れた有酸素運動

水中運動は有酸素運動の代表格と言われています。泳がずに水中で歩いているだけでも、全身を使うことができ、運動強度が高くない分、長時間連続してできるのが特徴です。しかも、水中では浮力があるので、カラダ全体への負担が少なく、関節に痛みを抱えている人でも、陸上に比べてラクに動かすことができます。


○全身を使った運動ができる

また、陸上での運動やウォーキングは、主に足など下半身の筋肉を使って推進力を得るのに対して、水泳は全身を使って推進力を得ています。
例えば、クロールを泳ぐときは、腕(肩)を回しますよね。そして、息継ぎの時は半身になるので腰をひねる動きがあり、足を使ってキックを打っています。泳ぐ時のキックは、推進力を得るためのものと思われているかもしれませんが、ゆっくり長い距離を泳ぐときには、カラダを水平に保つためのバランスをとる役割がメインです。クロールを泳ぐときの推進力は、上半身8割、下半身で2割くらいだと言われています。

もちろん上半身の運動効果は、他の有酸素運動に比べると圧倒的に高く、通常使わない筋肉を使うことから、全身をバランスよく鍛えることができます。また、普段の生活では重力の都合でどうしても下半身に溜まりやすい血液も、カラダを水平にしたまま動かすことで循環がよくなり、全身に行き渡らせることができるようになります。

それでは、水中運動における具体的なポイントをいくつか挙げておきましょう。

■ 水中運動におけるポイント

どんな運動でも同じですが、まずは水に入る前に、10分~15分程度のストレッチや準備運動を行ってから始めましょう。


○水泳

みなさんは、選手になるわけでも、オリンピックに出るわけでもないと思いますので、距離よりも時間を目安に泳ぐようにした方がいいでしょう。最初は5~10分連続して、慣れてきたらだんだんと時間を長くして、30分くらい泳ぎ続けられるようになるとベストです。
連続して泳ぐことができない人は、インターバル形式で25mまたは50m泳いで数秒間休み、また泳ぐ…ということを繰り返せばよいでしょう。

陸上での有酸素運動は「ややきつめ」に行わなければ効果がありませんが、水泳は水圧や水の抵抗があるので、ゆっくり泳ぐだけでも陸上で行う有酸素運動と同じくらいの効果を上げることができます。


○水中ウォーキング

水中では、先ほども説明したように浮力があるので、陸上よりもカラダへの負担なく歩くことができます。ですから、ひざや腰を痛めている人もリハビリとして水中ウォーキングをすると無理なく改善することができます。
 水深は、胸くらいの高さが理想です。深すぎても浅すぎても効果的に全身を使うことはできません。
 歩き方としては、手を大きく前後に振り、大股でかかとから足をつけるように歩きます。慣れないうちはカラダが浮いてしまいがちなので、そんなときは、プールサイドや壁を持って歩くといいでしょう。足がすべってうまくプールの床を踏みしめることができない場合はアクアシューズなどを利用してもいいですね。


○アクアビクス

アクアビクスとは、水中で行うエアロビクスのことです。陸上にくらべて、受ける衝撃が少なく、水の抵抗力を最大限に利用できるので、効率よく有酸素運動を行うことができます。
 手で水をかく動作ひとつも、指を閉じるか広げるかだけで、受ける水の抵抗の度合いは変わります。抵抗が大きくなれば力が要るので、その分消費するエネルギーは大きくなります。
 ただ、アクアビクスは音楽に合わせてカラダを動かすので、抵抗を大きくすると音楽についていけなくなる可能性もあるので、自分で水の抵抗を調整しながらチャレンジしてみてください。
 尚、アクアビクスは、初心者が1人で行うのは難しいかと思うので、フィットネスクラブなどのアクアビクスのレッスンなどに入ってみるのがいいかと思います。


普段はプールと縁のない生活を送っているかもしれませんが、夏場の外のプールは、利用料金も安くその日1日だけの利用ができる施設も多いです。友達と話しながら歩くだけでも十分効果があるので、ぜひこの夏は健康のためにプールに足を運んでみてください。

 

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