おせち料理の歴史・おせち料理の意味・おせち料理の栄養価

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栄養バランスもよい 『おせち料理』

おせち料理は、野菜や海藻、いも、豆類など栄養バランスにも長けている

おせち料理の歴史・おせち料理の意味・おせち料理の栄養価

それぞれに意味もあって、栄養バランスもよいおせち料理

日本人の主食と言えば白米でしたが、近年は健康ブームのせいか、雑穀や古代米なども食べる人が増えてきています。外食先のレストランなどでも、時々雑穀を使っているところを見かけます。何とその市場規模は150億円にものぼるとか…。
今回は、そんな雑穀や古代米についてご紹介したいと思います。

おせち料理の歴史

おせち料理は古くからある日本の伝統食というイメージがありますが、現在の形になったのは江戸時代と言われています。ですから歴史としては200年程度でしかありません(「200年も?!」と思われる方ももちろんいらっしゃるかと思いますが…)

一方、「おせち」ということばのルーツは、平安時代にまでさかのぼります。その頃から宮中では、五節句(年始、3月3日、5月5日、7月7日、9月9日)には、神前に食物を供え宴を開いており、その行事を「お節供(おせちく)」と呼んでいたことから「おせち」ということばが残ったそうです。

そして、江戸時代に料理の文化が発達したころからできた、お正月の食事が、明治時代になって改めて「おせち料理」という名で呼ばれるようになったそうです。

ところでおせち料理に必ず入っている「黒豆」「かずのこ」「ごまめ」などにはきちんと意味や願いが込められていることを、みなさんは知っていますか。次にその意味をご紹介していきたいと思います。

おせち料理の意味

・黒豆…まめに(健康に)暮らせるように
・数の子…(卵の数が多いことから)子孫繁栄
・ごまめ(田作り)…豊年豊作祈願(ごまめは五万米と書かれることもある)
・紅白のかまぼこ…紅はめでたさと喜び、白は神聖をあらわす。半円を初日の出に見立てているという説もある。
・栗きんとん…黄金の色は金銭を表すので、財産がたまるように。
・レンコン…(穴を通して)未来の見通しがきくように
・えび…腰が曲がりひげが伸びるまで長生きできるように
などなど。江戸時代の人々はとってもユーモアに富んでいたのですね。

ところでおせち料理の特徴といえば、保存がきくことや、それぞれに願いがこめられていることもありますが、野菜や海藻、いも、豆類など栄養バランスにも長けているんですよ。そこで次は、おせち料理を栄養学の視点から見ていくことにしましょう。

おせち料理の栄養価

・黒豆…良質なタンパク質が豊富。大豆イソフラボンは更年期障害や骨粗鬆症に、黒の色素であるアントシアニンは目によいとされる。抗酸化作用も豊富。
・数の子…ビタミンB12が豊富。ニシンの卵なのでコレステロールが豊富。コレステロール値が高めの人は控えた方がよい。
・ごまめ…小魚なのでカルシウムや、味覚を正常にする亜鉛などのミネラルが豊富
・昆布…カリウム、カルシウム、ヨードなどのミネラルが豊富。カリウムは塩分の排出を促し血圧を下げる。ヨードは代謝をあげる作用がある。食物繊維も含まれている。
・かまぼこ…白身魚のすり身から作られているので良質なタンパク質が豊富。ただし、塩分が多いので過剰摂取には注意。
・栗きんとん…マッシュしたサツマイモに栗を合わせたものなので、ビタミンCや食物繊維が豊富
・レンコン…栗きんとんと同じく、ビタミンCや食物繊維が豊富。ネバネバ成分であるムチンやタンニンも含まれている。
・えび…高タンパク低脂肪、低エネルギーなので、おつまみにも最適。カリウムやカルシウム、ビタミンE、タウリンなども含まれている。
これだけでもたくさんの栄養が取れますが、葉物が少ないので、取れそうならばサラダなどで葉物を摂るとよりバランスがよくなると思います。

こうして意味を知った上で食べるおせち料理は、またひと味違った味わい方ができるのではないでしょうか。
みなさん、良い新年をお迎えくださいね。

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