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お酒で記憶をなくさないために

昨日のことが思い出せない…なんてことがないように! 「サフラン」というスパイスがよい!?

人間の記憶のメカニズム・お酒で記憶がなくなる理由・記憶が消えるのを防ぐスパイス「サフラン」

お酒を飲みすぎた翌朝「昨日、どうやって家に帰ってきたのか全く覚えてない…」なんて苦い経験をしたことはありませんか。酔っ払っていた時の記憶がないと、「言った」「言ってない」などの言い争いやモメごとの種にもなりかねません。
そこで今回は、人の記憶のメカニズムやお酒で記憶を失う理由、またそれを防ぐ方法についてご紹介したいと思います。

人間の記憶のメカニズム

人間の記憶は大まかに、ついさっき起きたことや体験したことの記憶である「短期記憶」と1時間から1ヶ月程度残る「中期記憶」、長期間渡って覚えておくことができる「長期記憶」にわけることができます。

目や耳から入った情報の中で、必要だと思ったことや興味を持ったものは短期記憶されますが、大半は1分くらいで消えてしまいます。しかし短期記憶の中でも、特に興味を持ったり理解したりしたものは、中期記憶として海馬に保存されます。その保存期間に長期記憶するか消滅するかを選別しているのですが、大半は9時間程度で消滅すると言われています。そして、中期記憶の間に何度も反復した情報や、重要だと認識された情報は、海馬から側頭葉に移動し保存されるわけです。

人間の記憶のメカニズムを簡単に説明すると、上記のようになります。
でもお酒を飲んだ時だって、その時の会話や起こったことがらについて「これは必要な情報だ」「この話覚えておこう!」などと思っているはずですよね。にもかかわらず、それらの情報を翌朝覚えていないのはどうしてなのでしょうか。

お酒で記憶がなくなる理由

以前のコラムでも簡単にご紹介しましたが、お酒で記憶がなくなる現象のことを「ブラックアウト現象」もしくは「アルコール性記憶障害」「アルコール性健忘症」などと言います。その現象が起きるとき、私たちのカラダでは一体何が起こっているのでしょうか。

アルコールが脳に入ると、記憶をつかさどる海馬で記憶の伝達を行っているグルタミン酸を受け取る働きを持つ「NMDAレセプター」という物質の働きが鈍くなります。それが鈍ると短期記憶はできても、そこで得た情報を中期記憶として脳に定着させることができなくなります。
先ほども述べたように短期記憶の大半は1分前後で消えてしまうわけですから、翌朝になってから昨日のことを思い出そうとしても、当然思い出すことができないわけです。捨ててしまったメモをいくら探しても見つからないのと同じように、消されてしまった情報は、いくら考えても思い出せるはずないですよね。

ちなみに、どうやって帰ったかも全く覚えていないのに、ちゃんと自宅の布団でパジャマに着替えて寝ていて、お風呂に入った形跡まである…と首をかしげることってありませんか。それは「手続き記憶」という記憶の中でも最も原始的な記憶のおかげです。毎日習慣的に行っている行為については、酔いによる影響をそれほど受けないようにできています。決してあなたが優秀だから…というわけではないので、勘違いしないようにしてくださいね。

ここで話を元に戻すと、お酒のせいで記憶をなくすことは、人間関係や自分のカラダにとってもマイナスなことだとみなさん思っているかと思います。「記憶をなくすほど飲まなかったらいい」というのは正論ですが、お酒好きな人はわかっていても途中でやめられないものですよね。それでも、何とか酔っ払っても記憶を定着させておくような方法はないのでしょうか。

記憶が消えるのを防ぐスパイス「サフラン」

アルコールによる記憶障害にはサフランが良いと言われています。サフランとは、地中海沿岸やイラン原産のアヤメ科の植物。旧約聖書の中では「芳香を放つハーブ」と記されており、古くから香辛料や香料、染料として利用されてきました。
そして、アルコール性の記憶障害にはそのサフランの雌しべに含まれる黄色の色素成分「クロシン」が有効だと言われています。クロシンは海馬の神経細胞を活発にするので、アルコール性の記憶障害はもちろん、認知症の予防にも役立ちます。

サフランはスパイスとして、パエリアやブイヤベースに使われています。飲みに行くたび…というわけにはいきませんが、体調や飲み会の趣旨なども踏まえて「今日は飲み過ぎてしまうかも…」と思う時は、事前に摂っておくとよいでしょう。

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