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運動不足も原因のひとつ ■ 怖い病気 脱腸

脱腸とは、正式には「鼠径(そけい)ヘルニア」と言われる病気で、
本来お腹の中にあるはずの腹膜や腸など内臓の一部が、
太ももの付け根のところで外に飛び出している状態を指しています。

初期の頃は、太ももの付け根の部分がぽっこりと出ていて、
柔らかく、指で押さえると引っ込むようになっています。
しかし、それが急に硬くなったり、押しても引っ込まなくなれば要注意!
腸閉塞になったり、ひどい場合は腸が壊死したり、死に至ることもあります。

放っておけば、命にも関わる怖い病気である脱腸。
運動不足でカラダの組織が弱っている人、特に男性に多い病気です。
思い当たる節のある人は、今すぐ病院へ行きましょう。

【詳細】   運動不足も原因のひとつ ■ 怖い病気 脱腸
 

「脱腸」ってみなさんご存知ですか?結構メジャーな病名なので、身の回りでも聞いたことがあるのではないでしょうか。よく聞く名前ですが放っておくと命に関わることもある病気です。

今回は、そんな脱腸について詳しくご紹介していきたいと思います。

 
■ 脱腸ってどんな病気??

一般では脱腸という名前の方が有名ですが、正式には「鼠径(そけい)ヘルニア」と言います。「鼠径」とは太ももの付け根の部分を指し、「ヘルニア」はカラダの組織が正しい位置からはみ出た状態を表しています。つまり、本来お腹の中にあるはずの腹膜や腸など内臓の一部が、太ももの付け根のところに外に飛び出している状態が脱腸(鼠径ヘルニア)です。

脱腸は乳幼児から高齢者まで、幅広く起こりうる病気です。乳幼児の場合は、ほとんど先天的な原因で生じますが、成人の場合は運動不足も含めてカラダの組織が弱くなることが原因です。
 特に中年以上の男性に多く見られ、年間およそ14万人が発症しているそうです。中でも立ち仕事をしている人や便秘、肥満気味の人が多いと言われています。女性の発症者が少ないのは、鼠径管が男性より小さいので、腸が飛び出しにくいからだと考えられています。

では、この脱腸という病気は、具体的にどんな症状が表れるのでしょうか。

■ 脱腸の症状

初期段階では、立ち上がったりお腹に力を入れた時に、太ももの付け根の部分に内臓がでてきて外から触ってもわかるくらいに、やわらかい腫れができます。不快感はありますが痛みもそれほどなく、押さえると引っ込むのでそんなに気にはなりません。

しかし、この腫れが急に硬くなったり、押さえても引っ込まなくなったときが危険です。強い腹痛や吐き気、嘔吐を伴い、腸閉塞を起こしたり、腸が強く締め付けられて血行が滞り、腸が腐り始めてしまうことだってあるのです。また、そのまま放っておくと、腸の出っ張りがなくなって治ったかのような勘違いをしてしまいますが、そうなると生命の危機です。出っ張りがなくなったのは腸が破裂したからで、腸内の細菌が全身に行き渡り間もなく死を迎えることになってしまいます。

では、このような自覚症状がある場合は、どうすればよいのでしょうか。

 
■ 脱腸の治療方法

脱腸の自覚症状がある場合は、すぐに病院に行くことをオススメします。
 主な治療方法は手術になりますが、それもやむを得ないでしょう。近年では、人工膜(メッシュ)を用いて補強する方法が主流ですので、局所麻酔で短時間で終わりますし、早い段階で日常生活に戻ることもできます。

初期段階では痛みもなく、恥ずかしさから病院に行かない人も多いそうですが、決して放っておいて治る病気ではありません。気になる人は、今すぐ病院へ行くようにしてくださいね。

 

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