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実はアルコールが含まれている! ■ ノンアルコール飲料

2002年に道路交通法が改定され、飲酒運転が厳罰化されるようになり、
注目を集めはじめたのが「ノンアルコール飲料」。

「ノンアルコールビール」「ノンアルコールワイン」など、いろいろありますが、
これらには1%未満ですがアルコールが含まれているのがほとんどです。

アルコール度数5%のビールを大瓶1本飲むと、分解に3時間かかりますが、
1%であれば40分程度、0.5%なら20分程度で分解することができます。

通常、少量であれば、ノンアルコール飲料を飲んだ後に運転しても、
酒気帯びと見なされることはほとんどありませんが、
やはり、安全のためには、少し時間をおいた方が無難です。

お酒じゃないから大丈夫!というのは間違いです。
ノンアルコールと表示されていても、アルコールを少量は含んでいるという
可能性も頭に置いて、安全な行動を心がけてくださいね。

【詳細】   実はアルコールが含まれている! ■ ノンアルコール飲料
 

2002年の道路交通法の改正によって飲酒運転が厳罰化されました。飲酒運転は人の命にかかわる非常に危険であるため、罰則が重い・軽いに関わらず絶対にしてはいけないことです。厳罰化されたことで、今までは「少しくらいなら大丈夫…」と思って車で飲みに行っていた人も控えるようになったようですね。

でも、車で出かけた時に、偶然飲みに行くことになってしまった…ということもあるかと思います。お酒が大好きな人にはつらいシチュエーションですよね。
 そこで、最近は居酒屋などでも見かける「ノンアルコールビール」や「ノンアルコールカクテル」。せめて気分だけでも…という方は、口にすることもあるのではないでしょうか。
 しかし「ノンアルコール」は、本当にアルコールが含まれていないのでしょうか。また、いわゆる「アルコール」と「ノンアルコール」にはどういった違いがあるのでしょうか。今回は、そんな「ノンアルコール」について取りあげてみたいと思います。

 
■ 「ノンアルコール」の定義

居酒屋やバーなどでも見かける「ノンアルコールビール」という表示。厳密に言うと、「ノンカロリー」などと同じで、全くアルコールが含まれていないという意味ではありません。

「ノンアルコール飲料」と言われるのは、アルコール濃度が1%未満の飲料のことを指します。ノンアルコール飲料のほとんどは、発酵させてアルコール入りのお酒を作った後に、アルコール分を熱で飛ばしたり、発酵させている最中にアルコール濃度を低く抑えたりして作られています。輸入されるビールのうち、アルコール度数が0.5%以上1%未満のものは、関税定率法上はお酒として扱われるのですが、日本の酒税法上はアルコール度数が1%以上でなければお酒として扱われないため、国内では清涼飲料水という扱いになります。

でも「ノンアルコールビール」や「ビアテイスト飲料(清涼飲料水)」などと表示されていても、実際には1%未満のアルコールがほとんどの商品に含まれています。

お酒を好きな人からすれば、お酒を飲みたいのを我慢して、気分だけ味わっているつもりのノンアルコール飲料。では、ノンアルコール飲料を飲んだ後、運転をしても問題はないのでしょうか。

■ ノンアルコール飲料は、飲酒検問で検出されるの?
 

ノンアルコール飲料はご説明したとおり、さらに実は栄養ドリンク剤やジュースと思っているものにも、アルコール分が微量ながら含まれていることもあります。では、これらのアルコール分は、飲酒検問などで検出されるのでしょうか。

一般的な話では、たとえばアルコール度数5%のビールを大瓶1本飲むと、アルコールが分解させるのにはだいたい3時間程度かかると言われています。つまり同じ量の1%のアルコール飲料を飲んだ場合、アルコールを分解するのには40分程度、0.5%のアルコールで20分程度の時間が必要になります。
 ということは、ノンアルコール飲料であっても、飲んだ直後の運転は避けた方が無難そうですね。

ちなみに酒気帯び運転をした場合は、呼気1リットル中のアルコールが、0.15mg以上0.25mg未満で30日間の免許停止、0.25mg以上であれば90日間の免許停止となります。

血中アルコール濃度と、呼気中アルコール濃度の計算式は以下になるので、参考にしてみてください。ただし、この式は時間経過とは関係ないので、最大値を求める式であることを頭に置いておいてくださいね。

血中アルコール濃度(%)={飲酒量(ml)×アルコール度数(%)}÷{833×体重(kg)}

呼気中アルコール濃度は、この式で出た血中アルコール濃度を5倍した数値となります。

ノンアルコール飲料は、この式に当てはめて考えると少量であれば酒気帯びや飲酒運転として検挙されることはありません。しかし、アルコール度数が低くても、体調が悪ければ分解速度も変わってきますし、絶対安全というわけではありません。

車を運転するときは、ノンアルコール飲料であっても、飲んだ時は時間を置いてからにしてくださいね。

 

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