【おかん,母,やさしさ,母の日,思い...】悪さばかりしてた俺を信じてくれたお...

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悪さばかりしてた俺を信じてくれたおかん

俺がまだ中学生の頃、俺はほんとに碌でも無いやつで、バカなことばかりしていた。
意地張ってカッコつけてタバコをすったり、ガラの悪い友達とつるんでいた。
本当は小心者で、まともに喧嘩もできなかったが
みんなといると気が大きくなって悪いことをたくさんした。
家ではおかんに生意気な口を利き、いつも反抗していた。

そんなときに、近くの繁華街でカツアゲがあり
カツアゲにあった被害者がうちの中学の生徒にされたと証言したらしい。
すぐに学校に連絡がきて授業中だったが俺も呼び出された。

俺はすぐに、関係ないし知らないと否定したが
警察や先生は、明らかに疑っている様子だった。

確かにそのときのカツアゲには関係なかったが、
以前にカツアゲまがいのことをやった前歴があったし
疑われても仕方がなかった。

ただ、やってないとこっちが言ってるのに
頭ごなしに決め付けて話してくることに心底腹が立って
そんなに俺がやったことにしたかったら勝手にしろって啖呵をきってしまった。

その後、うちのおかんも学校に呼び出されて
「何をやったんだい?」って聞いてきた。
俺は、「何もやってねぇよ」ってけんか腰に怒鳴った。

おかんは何も言わずにそのまま警察のいる部屋に入っていった。

俺はおかんが出てくるのを待たずに勝手に家に帰った。

その日は、むしゃくしゃしてなかなか寝付けなかったが
家に警察や先生が来る様子もなかったので
どうせ、おかんが平謝りして許してもらったんだろう
と思っていた。

次の日に学校で、先生に呼び出された。

なんと俺の容疑が晴れて、疑ったことを謝ってきたのだ。

警察が被害者の証言を確かめているうちに
うちの中学の生徒と思っていたが
カツアゲをしたのは違う制服を着た生徒だったことがわかった。
被害者が勝手にその制服をうちの中学だと思い込んでいたらしい。

先生は、普段見せたことのないようなばつの悪そうな顔をして
平謝りだった。

また先生は、おかんが取調べで警察と話しているときのことを
教えてくれた。

警察は、「被害者がこの学校の生徒だといっている。
体系や髪型など雰囲気が俺によく似ている。
普段の素行の悪さなどを持ち出して、やったに違いないと。」
おかんは話の間ずっと、うつむき加減で黙って聞いていたらしい。
警察から何か言うことありますか?と聞かれたときに
「私の息子は世間ではあまり評判がよくないかもしれません。
いままでも学校の先生や周りの人に迷惑をたくさんかけてきました。
決して良い子だとは言いません。
ただ、それでも息子は何もやっていないと言っています。
私は母親として息子の言葉を信じたい。どうかもう少し調べてください。」っと
涙ながらに訴えたらしい。


世界中でこの人だけは俺の味方なんだと
はじめてわかった気がして、自然とポロポロと涙がこぼれてしまった。

あれから随分たつが、かりゆし58というアーティストの【アンマー】という曲がその時のおかんとかぶって聴くといつも泣いてしまう。


 
投稿者 セバスチャーン さん 投稿日 2010/05/12 00:26 コメント数 0件 不適切通知をする  

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