これはうつ病でしょうか?

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回答者 susieob さん ( 経験者 ) 回答日2011/11/06 09:48
答え  うつ状態に陥り、カウンセリング(認知行動療法)と読書によるワークで薬に頼らず克服した経験を持つものです。
(…といっても、気分のコントロールの仕方を学んだということなので、うつ状態自体に全くならなくなったわけではないのですが。落ち込んだとき、気分の解決の仕方がわかったということですね。)

 私の場合は、大学院生なのですが、自分の研究能力に自信がなくなり、研究に集中できず、研究一切が手につかなくなりました。一日中何もする気にならず、ちょうど相談者さんと同じような状態にもなりました。夜寝つきが悪くなり、いったん眠るといくら寝ても眠いというような睡眠障害も経験しましたし、慢性胃炎にもなりました。うつ状態が原因で、いわゆる神経症的な症状が出たのです。
 一時は心療内科に通院したのですが、薬での治療に効果がなく、かえって副作用で状態が悪化してしまったと感じたこと。また、自分の気持ちや感情を正確に理解し、認知の仕方を変える事で、気持ちや感情をコントロールできるようになることのほうが本質的な問題の解決になると思い、カウンセリング治療を受けることにしました。2週間に1度カウンセリングに通う生活を8ヶ月ほど続け、カウンセリング治療で有効と言われている、認知行動療法という気持ちのコントロール法を学ぶうち、自然に気持ちが研究に向かうようになりました。その後、論文も1本無事に書けました。

 相談者さんの状態は、回答者2さんのおっしゃるとおり、「うつ状態」といえるのではないかと思います。精神科治療って、まだまだグレーなところが多くて、お医者様によって診断名が変わったりもしますしね。おそらく、相談者さんは自尊感情が低下してしまって、自分を必要以上に強く否定してしまっている(思考パターンになっている)ので、自分を肯定できずに、辛く苦しい状態になっていらっしゃるのではないかと私は理解しています。
 精神科に抵抗があるならば、私もカウンセリングをオススメします。専門家に援助してもらって、自分の気持ちを整理し、気持ちのコントロール法を学ぶことが私にとっては有効でしたし、欧米ではうつ状態の治療法として主流になってきています。
 日本の精神科治療は、薬によって気持ちをコントロールするという治療が主流です。しかし、薬の副作用とも付き合わなくてはならないし、自分の気持ちの変化に対して薬で対処し続けることに依存することにもなりがちです。私個人としては、このような治療よりも自分の気持ちをコントロールし、気持ちの変化や落ち込みに対して自分で対処できるようになるほうが有効だと思っています。
 ただし、よいカウンセラーに出会うまでは時間がかかる場合もありますし、日本ではカウンセリングによる治療はまだ保険が適用されていないので、学生にはカウンセリングは少しお金が高く、躊躇されるかもしれません。(1回50分で1万円とかが相場です。私は学生割引で、50分5000円のところに通っていました。私は東京在住なので東京近郊ならオススメのカウンセラーをご紹介できますが、他の地域になるとわかりません。)

 相談者さんが、気分によっては本は読めるような状態であるならば、まずは本を読んで気持ちのコントロール法を学んでみてはいかがでしょう。そして、自分にはカウンセリング治療が有効だし、必要だな、と思われたら、カウンセリングに行ってみたらいかがでしょうか。

 以下に私のオススメの本をご紹介しますので、参考にしてみてください。

☆認知行動療法について
 デヴィット・バーンズ著 野村総一郎他訳『いやな気分よさようなら』星和書店
デヴィット・バーンズ 野村総一郎他訳『フィーリングGoodハンドブック』星和書店

☆カウンセリングのイメージ作りに
西尾和美『心の傷を癒すカウンセリング366日』講談社α文庫
高垣忠一郎・文『自己肯定感ってなんやろう?』かもがわ出版
栗原誠子・斉藤学『ヘンでいい』大月書店
グレゴリー・L・ジャンツ『あなたは変われる 言葉や態度に傷つけられた心を救う本』毎日新聞社

参考URL  http://www.iff.co.jp/tamai/archives/cat36/


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