ビタミンAの商品を選ぶ時は、まず含有量と原材料などに注目してみましょう。また長期にわたって飲み続けられるように、自分に合った形状を選ぶといいでしょう。
また、ビタミンAは国が定めた一定量の栄養成分が含まれているものには「
栄養機能食品」として表示されています。
含有量におけるポイント
ビタミンAは体内に入るとビタミンAに変わる「プロビタミンA」の形で食品などから摂ります。プロビタミンAには動物性の
レチノールと植物性の
カロチン(カロテン)がありますが、これを1:1で摂るのが望ましいとされています。
ただ、レチノールは摂りすぎると吐き気や食欲不振などの過剰症を起こす可能性があります。逆にカロチンは摂りすぎても必要な分だけがビタミンAに変わるため、心配ありません。また、カロチンにはα、β、γの3種類がありますが、最も
抗酸化力が強いのが
β-カロチンだと言われています。β-カロチンは
緑黄色野菜に多く含まれている成分です。
厚生労働省が定めた1日のビタミンA所要量は約600μgです。
サプリメントだけですべてを補う必要はありませんが、自分の食生活と照らし合わせて、1日に合計600μgのビタミンAを摂れるように商品を選びましょう。妊婦は+60μg、授乳婦は+300μgが必要です。
これらビタミンA含有量は「μgRE(レチノール当量)」と表示されています。しかし、カロチン含有量は「μg」とだけ表示されています。カロチンをビタミンAに換算すると、ビタミンA1μgRE=カロチン6μgです。含有量を比較する時はカロチンを6倍にして比較するといいでしょう。
1日の摂取許容上限量は1500μgです。カロチンで摂る場合はこれを越えても問題ありませんが、ビタミンA(レチノール)で摂る場合は、この上限を超えないように気を付けましょう。過剰症となります。
原材料におけるポイント
■ビタミンAの原材料種類
無精製食品
天然の食品をそのまま使っているもの
抽出
天然の食品からビタミンA(またはカロチン)だけを抽出したもの
合成
精精製されたビタミンA(またはカロチン)成分を合成したもの
ビタミンA成分だけで比べるなら、天然も合成もさほど違いはありません。
ただ、天然で無精製のものは食品をそのまま濃縮してあるため、ビタミンAだけでなく、その他に含まれる栄養素をバランス良く摂取することができます。また、
植物酵素や
ファイトケミカル(植物栄養素)なども一緒に摂ることができます。
一方、天然食品から精製された抽出成分は合成のものとほとんど効果は変わりません。合成ものは大量生産ができるため安価なので、抽出と合成なら含有量が多く安い方を選べばいいでしょう。
サプリメントには必ずと言っていいほど添加物が含まれています。それは錠剤やカプセルなどの形状に変えるために必要なもので、原則的には体に安全なものだけが使用されています。逆に原材料にそれらの表示が何もない場合は、信頼性に欠けると言えるでしょう。
また、着色料や甘味料、香料などが含まれているものもあります。これらが気になる人は、そういったものを使用していないサプリメントを選ぶといいでしょう。
■よく使用されている添加物
結合剤
粉末状の材料をまとめるもの
セルロース、
レシチンなど
滑剤
形状を整える鋳型から取り出しやすくするもの
脂肪酸、
炭酸マグネシウムなど
光沢剤
表面をコーディングして湿気や酸化を防ぐもの
天然樹脂など
形状におけるポイント
ビタミンA商品には錠剤、カプセル、顆粒、粉末、ドリンク剤などの形状があります。
それぞれ形状によって最終的な効果はあまり変わりませんが、効果があらわれる時間に違いがあります。即効性を期待するならドリンクや液体のものがいいでしょう。効果の早い順に言えばドリンク・液体→顆粒・粉末→カプセル→錠剤という順になります。今すぐに、ということでなければ、どれを選んでもさほど差はありません。
ただ錠剤やカプセルを選ぶ時は1粒の大きさや1回に摂取する目安量に注意しましょう。あまり大きすぎたり多すぎたりすると飲みづらく、続かない原因になってしまいます。