
大豆は、古くから私たち日本人にとってなじみ深い食品です。大豆は、
味噌や
豆腐、
納豆、
しょうゆなど、様々なものに加工されて健康食として愛されてきました。世界的に見ても日本ほど大豆を多く食べる国は少なく、日本が長寿国の秘訣は大豆にあるとも言われ、世界中が大豆に注目しています。
大豆には大豆特有の有効成分がたくさん含まれています。そのためにも、大豆商品を選ぶ時は、原材料や加工方法、各成分の含有量などに注目してみましょう。
また、大豆に含まれる
大豆イソフラボンと
大豆タンパク、
大豆オリゴ糖は
定保健用食品(トクホ)の有効成分としても認定されています。目的に合わせてトクホを選ぶのも良いでしょう。ただし、トクホ取得には非常にお金がかかることから、大企業しかトクホ取得ができないという問題点もあげられています。確かにトクホ商品は信頼できますが、トクホではないからといって、すべてが粗悪品だと言うことにはなりません。あくまでも、商品そのものを比較して上手に選ぶようにしましょう。
トクホの有効成分
○お腹の調子を整える食品 :
大豆オリゴ糖 ○
コレステロールが高めの方の食品 :
大豆タンパク ○骨の健康が気になる方の食品 :
大豆イソフラボン原材料におけるポイント
原料となる大豆は、やはり歴史的にも国産のものが良いでしょう。しかし輸入大豆も非常に多くなってきています。輸入大豆を選ぶ時は、信頼できる生産元かどうか、きちんと管理された中で栽培されたものかどうか、メーカーからの情報を確かめるようにしましょう。特に大量の農薬を使用しているものや、何かと安全性に疑問が残る遺伝子組み換え大豆を使用しているものは避けた方がいいですね。
大豆には実に様々な有効成分が含まれているので、特定の成分を抽出したものよりも大豆そのものを乾燥させたりしたものの方が良いと言えます。特定の目的に合わせるのであれば、大豆イソフラボンや大豆サポニン、大豆タンパク(大豆プロテイン)などを大豆から抽出したエキスや粉末でも良いでしょう。
大豆は、発酵させると栄養素が増します。また、納豆などは
ナットウキナーゼという納豆特有の
酵素があり、より健康に良いとされています。こうした大豆発酵食品を日常食の中に上手に取り入れることも大切ですね。
テンペとは、インドネシアの伝統的な大豆発酵食品です。大豆の皮を取り除いたものにテンペ菌(主にクモノスカビ)を加えて2~3日発酵させると真っ白な菌糸が全体を覆います。これがテンペです。テンペには大豆の持つ栄養素に加え、自然界では珍しく天然の
キトサンがたっぷり含まれているのが特徴です。味噌や納豆と同じ大豆発酵食品なので、大豆そのものよりも、より多くの栄養素を含んでいます。テンペは薄く切って揚げたり、スープに入れたりして食べます。
含有量におけるポイント
大豆食品は1日に豆腐で半丁(100g)、納豆で1パック、きな粉なら20gほどを毎日摂るのが望ましいとされています。これらをそれぞれの成分別で見ると以下のようになります。ただし、これらは必要量ではなく、単に目安として捉えてください。
○
大豆イソフラボン 40~50mg
○
大豆プロテイン(タンパク) 体重1kgあたり1000mg(1g)
○
大豆サポニン 100mg
○
大豆オリゴ糖 1~19g ※特に摂取目安量はない
○
大豆レシチン(=ホスファチジルコリン) ※特に摂取目安量はない
原材料が安心できるものであれば、それぞれ目的に合った成分の含有量が多いものを選ぶとよいでしょう。