プロテインとは、アミノ酸が結合してできるタンパク質のこと。体を構成する栄養素として必要不可欠なもので、動物性と植物性のものがある。
動物性プロテインの代表が乳清タンパク。牛乳やチーズを作る時にできるタンパク質である。乳清タンパクには必須アミノ酸がすべて含まれており、吸収率も良い。乳清タンパクは免疫力の向上に優れており、抗酸化物質を増加させる働きもある。
植物性プロテインの代表が大豆タンパク。名の通り大豆からできるタンパク質で、必須アミノ酸がほぼ含まれている。大豆タンパクは免疫力の維持、コレステロールの低下や動脈硬化に効果があるとされている。
プロテインを摂取する場合は、運動する前後の2~3時間が効果的だとされる。ただし、過剰摂取すると、プロテインは体脂肪として蓄えられるため、摂取目安を守ることが大切。
プロテインとは、簡単に言えば
タンパク質のことです。タンパク質は約20種類ある
アミノ酸で構成されています。プロテインは体を構成するのに必要不可欠な栄養素で、アミノ酸の構成によって、その働きもさまざまです。
プロテイン商品を選ぶ時は、まずその目的を明確にし、目的にあったものを選ぶようにしましょう。原材料や含まれている
アミノ酸の種類や成分量などに注目してみると良いでしょう。
原材料と種類におけるポイント
プロテインには動物性のものと植物性のものがあります。動物性プロテインは
肉や
卵などに含まれていますが、これらの代表格とも言えるのが
乳清タンパクです。乳清プロテイン、ホエイプロテインとも呼ばれています。乳清タンパクとは、牛乳からチーズを作り出す時にできるタンパク質です。
ラクトフェリン、
ラクトクロブリン、
ラクトアルブミンを主成分とし、
必須アミノ酸9種類をすべて含んでおり、
低脂肪で非常に吸収率が良いのが特徴です。
牛乳を原料にタンパク質だけを取り出したものが
健康食品などに用いられています。主に
免疫力の強化や
筋肉増強などの効用があるとされています。
一方、植物性プロテインの代表格が大豆タンパクです。その名の通り、大豆を原料とし、タンパク質を抽出したものです。大豆プロテイン、イソプロテインなどと呼ばれています。アミノ酸の含有量は少ないものの、必須アミノ酸をほぼ含んでおり、植物性で良質の
タンパク質と言えます。
大豆タンパクはコレステロール値を低下させる働きがあるため、「
コレステロールが気になる方の食品」として
特定保健用食品(トクホ)の有効成分にも認められています。
植物性、
動物性を半々のバランスで摂ることが望ましいとされています。健康食品などでも、半々の割合でどちらも配合したものがあるので探してみましょう。特定の目的に合わせるのであれば、それぞれ原材料からその働きを考えて選ぶといいでしょう。
含有量におけるポイント
プロテインの1日の摂取目安量は、体重1kgに対して1~1.1gです。体重が60kgの人なら60~66gです。乳清タンパクは主に運動前の筋肉増強や効率的なエネルギー源として用いられることが多いです。プロテインを摂る時は、運動する1~2時間前、または運動後1時間くらいが最も効果的です。逆にプロテインだけを摂取して運動を併用しなければ、余ったプロテインは体脂肪になったり、
腎臓に蓄えられたりするだけなので注意しましょう。
運動量に応じたプロテイン量を守ることが大切です。激しい運動をする人は
体重1kgあたり2gまでなら問題ないでしょう。1日の目安というよりは、運動量に応じて調整するのが大切と言えます。
含有アミノ酸について
アミノ酸は約20種類あり、それぞれの構成によってタンパク質の性質が異なります。このうち、人間の体内で生成されないもの、つまり食品などから摂らなければならないものを必須アミノ酸と言います。必須アミノ酸は全部で9種類あります。
<必須アミノ酸>
バリン、
ロイシン、
イソロイシン、
ヒスチジン、
メチオニン、
リジン、
フェニルアラニン、
トリプトファン、
スレオニンの9種類
アミノ酸は、それぞれの含有量よりも、必須アミノ酸を含むバランスが最も大切です。アミノ酸のバランスによって体内での働きが変わってくるからです。このバランスを「
アミノ酸スコア(プロテインスコア)」という数値であらわすことがあります。アミノ酸スコアは、理想的なアミノ酸パターンを基準にして求めたもので、最高が100、以下数値が良いほどアミノ酸バランスが良いということになります。こうしたアミノ酸スコアを表示しているものは、これを目安にするのも良いでしょう。