立派なお屋敷から犬を連れて出てきた中年女性。10年走っていて道行く人に初めて「走られているんですか?」と聞かれる。不意打ちで「はあ」としか答えられなかったが「わあー!すごいですねえ」と感心されなんのこっちゃわからん。 何やら所さんのダーツの旅で「ふぇー、東京からきなすったかい!」と仰天されているような感じ。 かみさんに話してみたら「よっぽどよぼよぼの爺さんに見えたか、知っている人に間違えられたかしか考えられへん」 確かに坂道で足が痛く歩いているか走っているかわからないくらいで、たそがれた顔をしていたろうし… 決して迷惑には感じていないし人間関係が希薄な都会では嬉しいようなくすぐったいような。それにしてもアドリブがきかないというか、咄嗟のときに気の利いた言葉が何一つ出てこない。 そういえば昨夏暑い盛りのランニング、田舎の農協前の花壇に腰掛けて汗みどろの顔でコーラをあおっていたら、新入職員とおぼしき20歳くらいのお嬢さんがにこにこと「こんにちは」。全く予期せぬ挨拶にコーラでむせ返りそうになり会釈をするので精一杯。 せめて「こんにちは」と返していれば少しはお話くらいできたかも知れないのに…と悔やむのは中年男の哀れか、すけべ心か