ドロドロ血危険度の解説コラム

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「ドロドロ血危険度」解説コラム

 

はじめに

何かと話題のドロドロ血。これは恐ろしい病気の原点ともいうべきものです。50代になると60%の人がドロドロ血に。30代、40代でも5人に1人がドロドロ血だと言われているほど、激増しているのです。
ドロドロ血を放置すると、動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞、狭心症など死に至る病気になることは明らかです。考えてみてください。あなたの血管の中で血液がドロドロに固まってスムーズに流れていないわけです。そんな状態で健康が保たれるわけありませんよね。

今回の診断結果でドロドロ血が判明した人は、今すぐ次の3つの対策を実行してください。これは最低限の対策です。
 その1) 海草類か大豆類を1日最低1回は食べる
 その2) 2回に1回は肉を魚に変える
 その3) 今よりも歩くスピードを1.5倍速くする

状態が深刻な人は、これだけでは血液はサラサラにはなってくれません。対策コラムをしっかりと読んで、自分がなぜドロドロ血になるのかの原因を探り、できる限りの対策をすぐに始めるようにしましょう。

血液の役割は、酸素や栄養素を体のすみずみまで届け、二酸化炭素などの老廃物を運ぶことです。その血液がサラサラであれば、体のすみずみまでスムーズに流れるのですが、ドロドロと粘ってくると当然流れは悪くなります。そして、血液の流れや循環が悪くなると、体のあちこちに異常をきたします。では、血液がドロドロする原因は一体何でしょうか。

◆ドロドロ血=高脂血症とは?

ドロドロ血とは、血液中の脂質が高い状態を指します。別名、高脂血症とも言われているものです。血液中のコレステロールや中性脂肪が増えることで血液が粘り気を持ち、固まって流れにくくなります。また血管内の壁に付着して血管を細くし、血液の流れを阻害します。これがひどくなると血栓となって血管をふさいでしまい動脈硬化の原因となってしまうのです。
コレステロールも中性脂肪も脂肪の一種で、体内のエネルギーを作り出すのに大切な役割を持っていますが、過剰に摂取するとそれが体内に蓄積されすぎ、悪影響をもたらします。
肉類中心の食生活になってきたことによって、摂取する動物性脂肪の量が激増し、3〜40代でも5人に1人がドロドロ血だと言われています。50代になると約60%とも言われています。
しかし、このドロドロ血、つまり高脂血症は、自覚症状がないため、気づきにくいのです。症状が進んでから気づいても手遅れ。血液検査の数値でわかるので、検査は定期的に受けるようにしましょう。
コレステロール値なら120〜220mg/dlが正常値、平均は190mg/dlです。これより高いと動脈硬化、糖尿病などの疑いがあり、逆に低いと肝硬変などの可能性があります。中性脂肪値だと正常値は50〜140mg/dlです。正常値よりも高い場合は、肥満や糖尿病、アルコール性肝障害などの疑いがあります。

◆悪玉コレステロールと中性脂肪

ドロドロ血の原因は、悪玉コレステロールと中性脂肪です。これらが血液中に増えることによって血液がドロドロになり、果ては動脈硬化を引き起こしてしまうのです。

コレステロールには善玉(HDL)と悪玉(LDL)があり、血管にゴミを残し詰まらせるのが悪玉コレステロール、それを回収してくれるのが善玉コレステロールです。本来、悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やすことが大切ですが、欧米化された現代の食生活では、これが逆になってしまっています。
しかし、コレステロールの多い食品を食べることで体内にたまるのは30%程度。あとの70%近くは脂肪や砂糖などから体内で合成されるのです。単にコレステロールの多い食品を摂らなければ良いという問題ではありません。

中性脂肪とは、3つの脂肪酸とグリセロールが結合したもので、エネルギー源となる脂肪を体内に貯蔵しておくためのものです。つまりはすぐにエネルギーとして使われるものではありません。皮下脂肪もその多くが中性脂肪です。
厄介なのは、中性脂肪が増えると、善玉コレステロールを減らし、悪玉コレステロールを増やしてしまうという二重苦を引き起こす点です。
また、中性脂肪は単に脂分の摂り過ぎだけが原因ではありません。脂質以外でも糖質やアルコールなど、過剰摂取したカロリーのあるものは全て中性脂肪として体内に蓄積されます。ですから、あまり肉類は食べないから大丈夫!というわけではなく、甘いモノやお酒が多い人も、ドロドロ血になっている可能性が存分にあるのです。

◆ドロドロ血の原因

1.コレステロールが多い
2.中性脂肪が多い

先に挙げたこの2点以外にもドロドロ血の原因はいろいろあります。

3.血糖値が高い
血液中のブドウ糖濃度=血糖値が高くなることで血管そのものを傷めてしまいます。そのため、動脈硬化を促進してしまうことになります。また、血糖値が高いと悪玉コレステロールが血管内に付着するのを助けてしまうことにもなります。

4.活性酸素が多い
老化の原因とも言われる活性酸素。活性酸素は一定量までは体内の細菌やウィルスなどを撃退してくれる働きがあるのですが、過剰に作り出されると正常な細胞まで攻撃して痛めつけたり、体内の脂質を酸化させ、ドロドロ血を促進してしまいます。

5.赤血球の増加
血液中の赤血球が増えることでも、血液がドロドロになってしまいます。最近はストレスによって赤血球の増える傾向が強く、特に男性に多く見られます。これをストレス多血症と言います。

6.老廃物の蓄積
細胞は新陳代謝によって老廃物を取り出し、尿として体外に排出しているのですが、最近はカラダの代謝機能全体が低下しているため、うまく代謝されずに老廃物が蓄積されていったり、排出がうまくできずに血液中に残ったままになることも少なくありません。

これらの原因を生み出してしまうのは、すべて食生活を含む生活習慣が問題となっています。過剰なエネルギー摂取、運動不足、ストレス、喫煙、睡眠不足などが原因で上記のような状態を引き起こし、それがドロドロ血へとつながっていくのです。

◆ドロドロ血が引き起こす病気

○高血圧
頭痛やめまい、動悸・息切れ、手足のしびれ、耳鳴りなどが起こるようなら要注意。心不全に移行することもあります。

○肥満
各臓器に負担をかけるだけでなく、様々な生活習慣病の原因になります。

○動脈硬化
ドロドロ血のいちばん恐ろしいのは、この動脈硬化を引き起こしてしまうこと。動脈硬化とは、血液をドロドロさせた原因であるコレステロールや中性脂肪が、血管の内壁に溜まっていき、血栓ができて、流れを止めてしまうことです。この動脈硬化は、脳梗塞や心筋梗塞などの生活習慣病と呼ばれる様々な病気や、致命的な病気を引き起こす可能性もあります。

○狭心症・心筋梗塞
心臓の冠状動脈に動脈硬化が起こり、血液の流れが悪くなったり、一時的に流れが止まるのが狭心症。さらに、冠状動脈が完全に詰まってしまった状態が心筋梗塞で、死亡する恐れが高くなる病気です。

○脳梗塞
脳の動脈に動脈硬化が起こると脳梗塞になる可能性があります。重症になると、脳の一部が機能しなくなり、意識障害や言語障害などの後遺症が残る場合もあり、最悪の場合は死に至ります。

○腎臓病
腎臓の血管で動脈硬化が起きると腎臓の機能が低下してしまいます。腎臓には、血液中の老廃物をろ過するはたらきがあるのですが、腎機能が低下すると尿毒症を引き起こす場合があります。

◆ドロドロ血の予防・対策は?

ドロドロ血の予防や対策のポイントは、「食事」と「運動」。食事で悪玉コレステロールや中性脂肪の摂取量を減らし、逆に善玉コレステロールを増やすようなメニューを選びましょう。そして付いてしまった脂肪は運動することで燃焼させ、食事と運動の両面からドロドロ血をサラサラ血に変えていきましょう。生活習慣をきちんと整えること。それ以外に予防法はありません!

○食事においての予防と対策

1.総摂取カロリーを減らす
コレステロールも中性脂肪も、適量であればカラダにとって大切な栄養素です。問題なのは過剰に摂取することです。これらを減らすには、摂取カロリーと消費カロリーのバランスを合わせることが大切。
まずは自分の摂取カロリーの目安をしりましょう。1日の摂取カロリーの目安=(身長−100)×0.9×25〜30kcalです。身長160cmの人なら1350〜1620kcalが目安です。

2.食物繊維をたっぷり摂ろう
食物繊維にはコレステロールを下げる働きがあります。食物繊維が豊富に含まれている緑黄色野菜や根菜類、海藻、豆類、また動物性の食物繊維であるキチンキトサンなどを積極的に摂るようにしましょう。キクラゲやヒジキ、納豆、いんげん豆、きな粉、大豆類などがオススメです。野菜類には食物繊維の他にビタミンやミネラルも豊富。ビタミン、ミネラルもカラダの代謝を活発にしてくれるため非常に大切。キチンキトサンはカニの殻などに多く含まれていますが、食品として摂ることは難しいため、健康食品などを利用するのもいいでしょう。

3.肉よりも魚を
魚に含まれる脂肪は、善玉コレステロールを増やしてくれる働きがあります。同じ脂肪でも悪玉コレステロールを増やすのと、善玉コレステロールを増やすのとでは大きな差が生まれます。
ですから、できる限り肉類よりも魚類、特に青魚を積極的に食べるようにしましょう。青魚には血栓を溶かす働きがあるDHAやEPAが多く含まれています。肉類を食べる場合でも脂肪分の多いものではなく、赤身のものを選ぶようにするなどの工夫が必要です。

4.オレイン酸を摂ろう
オレイン酸とは、オリーブオイルなどに多く含まれる脂肪酸の一種。オレイン酸には、悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす働きがあります。
調理をするものには油が含まれるため、どうしてもカロリーが多くなりますが、こうしたオリーブオイルや最近よく目にする「コレステロールをつきにくくする油」などを利用し、悪玉コレステロールを減らすようにしましょう。

5.糖分の摂りすぎに注意
脂肪分を摂っていなくても糖分をたくさん摂っていれば意味がありません。お菓子やケーキ、また甘いジュースなどを控え、カロリーの少ないモノを選びましょう。また、アルコールも厳禁!余分に摂ったアルコールは体内で中性脂肪として蓄えられてしまいます。
糖分やアルコールを摂りすぎた日はビタミンB1をたくさん摂るように心がけましょう。
6.卵は1日1個まで
卵にはたくさんのコレステロールが含まれています。1日のコレステロール摂取量は卵2個で消費されてしまうほどです。ですから、卵は1日1個まで。そのほかにもチーズやバターなどの動物性食品は控えるようにしましょう。

7.アルコールは適量を飲もう
アルコールは毎日適量内であれば、善玉コレステロールを増やしてくれる働きがあります。お酒を全く飲まない人より適量を飲んでいる人の方がサラサラ血だと言われているほどです。しかし、適量を超えて過剰に飲むことでこれが逆転し、中性脂肪を肝臓に溜め込む原因となります。この結果が脂肪肝です。さらにこれが悪化すると肝硬変を引き起こしてしまいます。酒は百薬の長と言われますが、1日ビール大瓶1本程度にとどめておきましょう。


○運動においての予防と対策

1.とにかく歩く!
脂肪を燃焼させる最も簡単な方法は歩くこと。これならお金もかからず経済的です。
駅までの道のり、買い物の行き帰りなど、今の生活の中でも歩くことに意識して、できるだけ速歩きをするようにしましょう。危険度が高い人は1駅多く歩くとか、せめて週に2回くらいはウォーキングをするようにしましょう。手遅れになる前に手軽にできる予防法です。
ウォーキングをする時は腕をしっかり振って大股で歩くこと。最低20分、できれば40分以上、連続して歩くようにしましょう。

2.有酸素運動をしよう
呼吸を乱さない程度にゆっくりと時間をかけて行うのが有酸素運動。中性脂肪を燃焼させるには激しい運動よりも有酸素運動が効果的です。
ウォーキングも有酸素運動のひとつ。そのほかにはスイミングやエアロビクス、サイクリングなども有酸素運動です。自分のペースで楽しみながらできる有酸素運動を見つけ、ゆっくりでも継続して行うことが大切ですよ。

3.水分補給をしっかりと
有酸素運動をすることで悪玉コレステロールや中性脂肪を減らし、善玉コレステロールを増やすことができます。食事改善だけでは脂肪を燃焼することができません。
しかし、運動をすると汗が出ますよね。体内の水分が減少するわけですが、同時に血液中の水分も減少します。これは熱いお風呂やサウナに入って汗が出る場合も同じです。血液中の水分が不足すれば、やはり血流は悪くなります。汗をかいたら喉が渇くのは、こうした水分不足から起こる現象です。このまま水分を補給しないと、結局、血液はドロドロし、流れにくくなります。運動やお風呂で汗をかいたら、すぐにしっかりと水分補給をするようにしましょう。


そのほかにも、規則正しく十分な睡眠を取ること、ストレスを溜め込まないことも大切です。食事と運動、そして休養が健康を維持する全てと言っていいでしょう。ドロドロ血をサラサラ血に変えることは、生活習慣病すべてを予防することになります。
診断結果が良くなかった人は、上記のような対策を今すぐから始めるようにし、手遅れになる前にしっかり予防するように心がけましょう!
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