骨の健康度の解説コラム

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「骨の健康度」解説コラム

 

◆はじめに

カラダを支える支柱の役割をしている骨。人間が生命を維持するために絶対に欠かせない大切な存在です。
今、この骨がスカスカになり、ちょっとしたことでも骨折しやすくなるほど、もろくなる現象が起こっています。大きな原因はカルシウム不足や運動不足など。日本人は先進国の中で最もカルシウム摂取量が少ないと問題視されているのです。

単に骨がスカスカ…だけでは済まされない事態に発展する危険性を存分に含んでいる骨の健康。診断結果が悪かった人は、今すぐ次の3つの対策だけは実行するようにしましょう。

 その1)毎日30分は日に当たる
 その2)1日1回牛乳かヨーグルトを摂る
 その3)1日1回は大豆食品を摂る

このほかにも骨の健康を守るための大切な要素を対策コラムに記載していますので、しっかりと読んで今から、今すぐから骨を守るように努めてください。将来、後悔しないために…。

◆いつの間にか骨がスカスカに!

人間の体には、206本もの骨があります。
骨は単にカラダを支える支柱の役割だけでなく、脳や内臓を外部から守ったり、血液を作り出したり、カルシウムを貯蔵したりする働きがあります。

そんな大事な骨が、年々もろくなってきているのです。
日本人は世界的に見ても、食文化が豊かで特別に不足している栄養素はないと言われていますが、例外なのがカルシウム。カルシウムは骨を形成する上で欠かせないミネラルですが、日本人は他の栄養素の中でも、もっともカルシウムが不足しているのです。
また運動不足や生活習慣の悪化に伴い、ますます骨がもろく、中がスカスカの状態になってしまっているのです。

当然、骨の中がスカスカだと骨折しやすくなります。この骨折、単に骨が折れるだけだと侮れないものです。例えば、足を骨折すると歩けなくなります。そのため、足の筋力も全体の運動量も落ちてしまいます。そのため、二次災害的にさまざまな病気を発症する原因を作り出してしまうことになるのです。
また、高齢の場合は長期間歩けないでいると、筋力を回復させることができず、そのまま寝たきり生活を強いられることも少なくありません。高齢者の寝たきりになる原因の第1位は脳梗塞、そして第2位がなんと骨折なのです。

骨は加齢と共にどんどんもろくなっていきますが、原因はそれだけではありません。ただでさえ、年齢に伴ってスカスカになってしまうのに、そのほかの要因でさらにスカスカを加速させるようなことを続けていると、ある程度の年齢になった時には自分のカラダを支えることすらできなくなってしまうかも知れません。
そうなってから後悔しても後の祭り…。だからこそ、若いうちから頑丈な骨作りを心がける必要があるのです。

◆骨がもろくなる原因

骨は周知の通りカルシウムを主成分として作られます。カルシウムは体重の約2%を占める重要なミネラルで、そのほとんどが骨や歯に存在しており、残りは主に血液中に存在しています。
骨はカルシウムを貯蔵していて、血液中のカルシウムが不足すると骨からカルシウムが溶け出して血中カルシウム濃度を保つように働いています。そのため、カルシウム摂取量が少ないと、どんどん骨からカルシウムが溶け出して、骨がスカスカになってしまうのです。

しかし、カルシウムさえ摂取していれば大丈夫かと言えば、そうではありません。カルシウムはもともと体内に吸収されにくいミネラルであり、ただカルシウムを大量に摂取したからといって、それが骨になってくれるとは限りません。カルシウムを効率よく吸収するためにはビタミンDが欠かせず、骨をしっかりと強化するようにカルシウムが働くにはリンとマグネシウムが不可欠なのです。
骨がもろくなる原因とされている代表的なものは、以下の通りです。


○カルシウムの摂取量が少ない

骨の主成分であるカルシウム自体の摂取量が不足している。成人の1日あたりのカルシウム所要量は、600mgがが、実際には、日本人の約70%の人は所要量を摂取できていないと言われている。カルシウム摂取率は、先進国の中でも最下位。
同時に、リンやマグネシウムの摂取量も少なければ、カルシウムが正常に働かず骨の代謝障害を起こして強度が弱まってしまう。


○加齢

性ホルモンを生産する能力が、加齢によって低下するだけでなく、骨を構成する細胞の一つである骨芽細胞の働きも同時に弱くなる。また、カルシウムをせっかく摂取しても、吸収率が悪くなり、その結果として、骨がもろくなってしまう。


○運動不足

適度に運動することによって、骨に刺激が与えられ、骨は丈夫になっていく。運動不足だと、骨は使われず、弱くもろくなっていく一方。
さらに運動不足になるとミネラルの一種であるマグネシウムが不足しがちになる。マグネシウムはカルシウムと相互関係があり、このバランスが乱れることでカルシウムの吸収率も悪くなってしまうため、運動不足は骨の天敵になる。


○太陽に当たっていない

ビタミンDはカルシウムの吸収を助け、カルシウム量を調整する役割を持っている。ビタミンDは日光(紫外線)に当たることで体内に吸収されるため、日光に当たらない生活を送っているとビタミンDが不足し、結果カルシウムの吸収も悪くなってしまう。


○喫煙

タバコに含まれるニコチンは、カルシウムの吸収を悪くし、吸収しなかったカルシウムを尿として排出してしまう。また、骨芽細胞の機能を低下させたりと、骨にとってマイナスなことばかり。


○嗜好品のとりすぎ

コーヒーなどに含まれるカフェインや、過度の飲酒は、骨量の減少につながる。


○ダイエット

食事を極端に減らすダイエットは、栄養が不足したり、偏ってしまうことになる。また、ホルモンバランスが崩れ、必要以上に骨からカルシウムが溶け出し、骨をスカスカにしてしまうことが少なくない。若年層でも要注意。

◆特に女性は注意が必要!『骨粗鬆症』

代表的な骨の病気と言えば、今や生活習慣病の一種でもある骨粗鬆症(骨粗しょう症)。骨粗しょう症とは、骨からカルシウムが奪われ、骨の中がスカスカになって骨がもろくなり、簡単な外圧により骨折してしまう状態のこと。骨密度がマイナス30%を超えてしまうと骨粗しょう症と診断されるのですが、予備軍を含めると日本では現在約1000万人もの人が、この病気にかかっていると言われています。

※骨密度とは…骨を構成しているカルシウムなどのミネラル成分が、骨にどのくらいしっかり詰まっているかを表すもの。骨の強度をあらわす数値で、これが低下すると骨がもろくなって骨折しやすくなる。骨密度のピークは20代で、その後は、徐々に低下していく傾向にある。

女性の場合、閉経後から急激に骨密度が減少します。閉経後の10年間で15%もの骨量が減ってしまうと言われています。これは、女性ホルモンであるエストロゲンがカルシウムと密接に関係しているためです。
エストロゲンは閉経とともに急激に減少します。余談ですが、これが原因で起こるのが更年期障害ですね。このエストロゲンは、骨からカルシウムが溶け出すのを防ぐなど、骨の健康を守る役割を持っています。しかし、減少してしまうことでカルシウムの流出が激しくなり、通常の食事だけでは補いきれなくなってしまうのです。

60代の女性は2人に1人が、70代以上になると10人中7人が骨粗しょう症にかかってしまうと言われています。これは男性に比べて10倍近く危険性が高いのです。
だからこそ、女性は4〜50代くらいから積極的にカルシウムや骨を強くする食品を食べるようにして、将来に備えなくてはなりません。
また、出産時にも大量のカルシウムを消費するため、妊婦さんも日頃から積極的にカルシウムを摂るように心がけましょう。赤ちゃんの骨格形成にも欠かせません。

閉経前後や出産前後の女性には、更年期障害の緩和や女性ホルモンの正常化などにも効果がある納豆や大豆食品を食べることをオススメします。納豆を代表とする大豆食品には、エストロゲンと似た働きをする成分が含まれているため、女性特有の症状の緩和や骨の強化に効果があるのです。

◆骨の健康を守るための対策

◆対策その1:まずはカルシウムをしっかり摂ろう!

何と言ってもカルシウムを1日の所要量きっちり摂ることが大切です。
カルシウムは、牛乳やチーズなどの乳製品、小魚や煮干し、ゴマやヒジキ、小松菜などに多く含まれています。
1日のカルシウム所要量600mgを毎日欠かさず摂るように心がけましょう。以下にカルシウムを多く含む食品の含有量を記してみました。こうして見てみると、そこまで頑張らなくてもちょっと意識するだけでカルシウムをきっちり摂ることができるのです。

<カルシウム含有量> ※目安

 牛乳(コップ1杯200ml)      200mg
 低脂肪牛乳(コップ1杯200ml)   275mg
 プレーンヨーグルト(大さじ3杯) 200mg
 スライスチーズ(1枚)      125mg
 丸干しイワシ(1匹)       350mg
 ちりめんじゃこ(10g)       220mg
 ワカサギ(4匹50g)        375mg
 木綿豆腐(1/4丁75g)       90mg
 絹ごし豆腐(1/4丁75g)      70mg
 納豆(小1パック50g)       45mg
 調整豆乳(コップ1杯200ml)    65mg
 小松菜(1/5束60g)        175mg
 切り干し大根(20g)        95mg
 干しヒジキ(10g)         140mg
 ゴマ(大さじ1杯)         70mg

カルシウムを摂る時は、動物性タンパク質やビタミンDを多く含む食品と一緒に摂取することで、より吸収率が上がります。また乳製品はカルシウムの吸収率も良いのでオススメです。
また、血液中のカルシウムは夜になると減少します。それを補おうとして、寝ている間に骨からどんどんカルシウムが溶け出します。そのため、カルシウムを摂取するのは夕食時や寝る前がもっとも効果的です。


◆対策その2:大豆製品をいっぱい食べよう!

納豆や豆腐、豆乳などの大豆製品もオススメです。大豆製品のカルシウム含有量は乳製品と比べると少ないのですが、大豆に含まれている大豆イソフラボンには、カルシウムの吸収を助ける働きがあるのです。
またリンやマグネシウムなど、カルシウムと一緒に摂取しなければ骨の健康にはつながらないミネラル分が豊富に含まれています。リンはカルシウムと共に骨を形成し、マグネシウムはカルシウム量を調整し、溶け出しすぎるのを防いでくれます。
これらは摂取する量のバランスが非常に重要です。リンはカルシウムと1:1、マグネシウムは1に対してカルシウム2というバランスで摂ることが最適です。このバランスが崩れると、互いの働きを阻害し合って逆効果となってしまい、骨の代謝異常を引き起こしてしまいます。
大豆食品は、これらのミネラルが非常にバランス良く含まれています。そのほかにも大豆には女性に嬉しい効果がたくさんあるので、夕食に大豆食品を1つ取り入れるようにしましょう。


◆対策その3:太陽に当たってビタミンDを補おう!

カルシウムの吸収を助ける働きのあるビタミンD。ビタミンDは食品からだけで体内に吸収されるものも一部ありますが、多くは食品から摂り、さらに紫外線に当たることで体内に吸収されます。
そのため、ビタミンDを含む食品をたくさん食べて、太陽に当たるようにしましょう。ビタミンDがなければ、せっかくカルシウムをたくさん摂ってもカルシウムが吸収されず、無駄になってしまいます。
ビタミンDが多く含まれているのは、うなぎやかつお、いわし、にしんなどの青背の魚やレバー、しいたけなど。また、卵の黄身にも多く含まれています。1日に必要な量は、うなぎなら一切れ、イワシなら3分の1匹程度でOKです。
太陽に当たれ!と言っても紫外線による被害も否定できないため、UVケアはしっかりしておきましょう。真夏なら1日5〜6分程度、真冬の曇った日でも、30分くらい日に当たれば1日に必要な所要量のビタミンDを作ることができます。


◆対策その4:適度な運動をしよう

骨は運動することによって、骨に加重がかかって刺激され、強くなっていきます。また運動することで骨がカルシウムを貯蔵する力を強化することができます。
激しいスポーツをするのもいいですが、それではあまりにカラダへの負担が大きいため、初めはウォーキングや水泳など、筋肉をほどよく使う運動で十分です。日々少しずつでもカラダを動かす習慣をつけるだけで骨はより頑丈になるでしょう。
ビタミンDを吸収するためにも、お日様のあたる時間に30分程度、ブラブラと散歩するといいですね。良い気分転換にもなり、運動不足の解消にもなります。
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