腎臓健康度の解説コラム

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「腎臓健康度」解説コラム

 

○腎臓の役割

腎臓は普段あまり意識することのない臓器かも知れませんね。なかなか「腎臓が痛い」とか「腎臓に違和感を感じる」といった自覚症状がないのが特徴です。
腎臓は握りこぶしより少し小さめの臓器で左右一対になっています。腰のやや上、腹部よりも背中に近い位置にあります。そのため、腎臓に痛みを感じるときは、お腹ではなく背中が痛くなることがほとんどです。

腎臓は血液中の老廃物を濾過して、尿として体外に排泄する働きがあります。また血圧や、血液中の塩分や水分などのバランスをコントロールし、血液をキレイな状態に保つという重要な役割を持っているのです。
その他にも、ビタミンDを活性化させたり、赤血球をつくるホルモンを作り出したりする働きをしています。

○腎機能が低下すると…

何らかの原因で腎機能が低下すると、大切なカラダのクリーニング機能が働かない、ということになります。そうすると、血液中の老廃物や水分を体外に排出することができ、倦ず、倦怠感やカラダのむくみ、食欲不振、貧血、吐き気、頭痛などの原因になります。また、カラダに必要なタンパク質を吸収することができずに尿として排泄してしまいます。(これが尿タンパクと呼ばれる症状)

こうした腎機能低下が本来機能の30%以下になると「腎不全」とされます。さらに進行し、10%以下になると「末期腎不全」とされ、自力で老廃物などを排泄することができず、どんどん体内に蓄積されていくため、人工透析や腎移植を受けなければなりません。

○腎機能は回復不可能

腎臓の恐ろしいところは、一度破壊された腎機能は二度と回復することがないことです。治療を受けても、進行を遅らせるだけであって、腎機能を回復させることはできないのです。そのため、最終的には人工透析か腎移植を受けるしか、生命を維持する手段がないのです。
また、30歳をピークにして、年齢とともに腎機能は年々衰えていきます。1年間に1%ずつ機能低下すると言われているため、60歳になると誰でも30%の機能を失っていることになります。これにさらに食生活などで腎臓を酷使する生活を続けていると、腎機能低下はますます深刻な状況となり、全体機能の30%を切ってしまう可能性も少なくありません。

事実、最近の塩分過多などにより、日本人の5人に1人は慢性腎臓病だと言われています。その数、2000万人です。決して珍しい病気でも、他人事でもないのです。

○腎臓が衰える原因

腎臓の天敵は何といっても塩分過多と高タンパク質です。また、尿酸量が増えることで、腎臓に強い負担をかけることにもなります。
腎炎を患っていると、それが進行して慢性腎不全になることも多々あります。また、糖尿病の合併症として腎不全を引き起こしたり、高血圧が原因で慢性腎不全に移行する場合もあります。日頃から血糖値や血圧が高い人は特に注意が必要です。
その他、水分量やミネラルバランスなど、食生活によって左右される要素がたくさんあります。

○腎臓の健康を守るための対策

塩分は日頃から気にかけ、1日6~7g程度にするようにしましょう。カップラーメンやスナック菓子など、塩分が多いため控えるようにしましょう。また、塩分の排出を助ける働きをするカリウムを多く含む食品を食べましょう。バナナやイモ類などがオススメです。ただしすでに腎臓病を患っている人は、カリウムによって心臓病を引き起こす危険性があるため、カリウム摂取量には注意が必要です。医師の指示に従ってください。

タンパク質は、カラダにとってとても重要な働きをするものです。
しかし、腎不全になるとタンパク質の量が増えることによって、腎臓への負担がグッと高まるため、タンパク質量の制限が必要になってきます。
日頃から肉類などの高タンパク質食品の過剰摂取を控え、動物性タンパク質:植物性タンパク質の摂取バランスが1:1になるように心がけるといいでしょう。

尿酸とは、本来は血液中に溶け込んだ老廃物で、腎臓の働きによって尿として排泄するべきものです。しかし尿酸が体内に大量に増加すると、老廃物の濾過機能そのものが低下してしまうのです。
尿酸血を増やす原因のひとつがプリン体。プリン体はほとんどの動植物に含まれていますが、肉や魚に比べ、野菜類は少しです。また水に溶けやすいため、肉や魚も湯通しするなど、調理方法で工夫することでプリン体を減らすことができます。逆に煮物の汁や鍋汁などは、大量のプリン体が含まれているため、避ける方が良いでしょう。
また、尿酸値を上げないようにするためには、わかめやひじきなどのアルカリ性食品を積極的に食べると良いでしょう。

また、水分をしっかり摂る、血圧を正常に保つ、高脂血症を予防するなど、健康にとって必要な対策は、同時に腎臓の健康を守ることにもつながります。

○尿でわかる腎臓健康度

まず、気になる場合は、早めに病院で検査を受けることが重要です。集団尿検査を行っている人は、特に陽性と言われていなければ問題ないと思われますが、しばらく尿検査を受けていない人は要注意です。

また、日頃から自分の尿の状態をよく観察するようにしましょう。トイレの回数、1回の尿量、尿の色、泡立ちなどがポイントになります。

尿は1日1500cc前後が一般的。1回の尿量は200~400ccほどです。極めてトイレの回数(尿量合計)が少ない、または多い。1回の尿量が少ないといった場合は要注意。一般的に1日の尿量が500cc以下なら乏尿、2500cc以上なら多尿(頻尿)と言われています。
トイレの回数は特に夜間に多くなる場合は注意です。寝ている時に2~3回トイレに起き出すのが普通、という人は検査を受けてみる方がいいでしょう。

また、通常の尿の色は淡い黄色で透明です。これが濁っている場合はタンパク尿の可能性があります。タンパク尿は腎機能が低下しているために起こります。逆に赤褐色、茶褐色の場合は血尿(尿に血液が混じっている)です。痛みや残尿感を伴う場合は、膀胱炎などの炎症を起こしているか、肝臓のトラブルの場合もあります。
また無色透明の場合にも注意が必要です。尿に老廃物が混じっておらず、上手く濾過できていない可能性があります。
何にせよ、いつもと違う尿の変化に気づいたら、すぐに病院で尿検査を受けましょう。
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