grillさん
最新の記録ノート
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08年06月10日(火)
暑い日。 |
< 篭城5日目。
| 冷やし中華食べまし... >
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夏の暑さが戻ってきた。
久しぶりの外出でもあり、午後2時の日差しには気が遠くなる。 大勢の人々とともに渋谷駅北口のスクランブル交差点の信号を見つめていると、 道の向こうに古い友人がいた。相手も気づいて、こちらに頷いて、手を挙げた。 15年くらいは会っていないが、親しい仲だった。 いつかと同じような細身の縞のスーツと、夏らしい真っ青なネクタイ姿だ。 趣味とはなかなか変わらないものだと、感心する。
ところが交差点を渡る内に、友人の姿は人混みに紛れてしまった。 どこへ行ったのか。彼が立っていたその場所に留まって、うろうろと見渡しても見つからない。 (待っていてくれても良さそうなものだが) 携帯電話の番号も知らない。立ち止まったまま暫く考えたが、仕方が無い。 軽い不満を抱いて歩き出した。
暑さのせいで、気が短くなっている。 道玄坂を延々と登っていく。チラシ配りが邪魔だ。(退いてくれ)と思う。 「弱ったなぁ」と暑さに耐えられない身体となっていることを嘆きながら歩いていく。 用事を済ませて部屋に帰るのさえ面倒だ。
人込みを分けて縫うように歩いていると、その先に、友人かな?と思わせる背中を見つけた。 (今度こそ捕まえてやろう)。その想いだけで足を速めるが、なかなか追いつかない。 歩行者がまばらになったあたりでようやく背後に辿りつき、 ちらりと見えた横顔に、確信を持って肩を捕まえた。「Y君」。 すると、友人はふと立ち止まって、無言のまま洋服屋のガラス越しに何かを指差した。 大きな姿見だった。驚いたことに、そこに映っている筈の彼の姿は無かった。 彼の肩を掴んでいる私の姿も無かった。
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