パニック障害度診断チェックの解説コラム

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「パニック障害度診断チェック」解説コラム

 

誰にでも起こりうる、パニック障害!

パニックに陥ることは誰にでもあることです。どんなに冷静な人でも、予期しない衝撃的な出来事が起これば、普段の落ち着きを失い、別人のように右往左往してしまうものです。判断力も狂い、普通なら考えられないようなことをしてしまうこともあります。しかしこうしたことは、人間に備わった正常な反応です。こうした症状をパニック発作と呼びます。 パニック障害とは、こうしたパニック発作が慢性化し、頻発するようになる病気です。パニック障害はあくまでも病気であり、正しい診察を受け、治療薬を服用することで完治する病気でもあります。 最近は有名人がカミングアウトするなどして、この病気がいかに発症率が高く、一般的なものであるかが認知されてきました。それでも通常の病院検査では異常なしとなることから、なかなか早期発見されず、治療が遅れて長期にわたってしまうケースも少なくありません。まずはパニック障害についての正しい知識を身につけ、理解してください。

パニック障害とは

パニック障害とは、実際には危機でないのに、脳が幻の危機を感知してパニック発作が起きる病気です。 突然何の前触れもなく、動悸が激しくなり、息苦しさ、冷や汗、めまいなどの症状が現われたり、手足が震えたり、不安感や脱力感に襲われたりするなどといった発作的な症状に見舞われます。これをパニック発作と呼びます。 パニック発作は誰にでも起こり得ることですが、これが慢性化するとパニック障害になります。さらに病状が悪化すると、予期不安や回避行動(後述)と呼ばれる症状が併発します。ひどい場合は不安感から家から一歩も出ることができなくなったりもします。

こうした症状を自覚し始めた人は、「何か重大な病気かもしれない」と思い、最初に内科や呼吸器科の診察を受けることが多いでしょう。しかしながら、病院でさまざまな検査を受けても異常が認められず、「気のせい」や「疲れ」「ストレス」など、納得のいかない診断を受けることも少なくありません。 そのため、なかなか周囲に理解されにくく、家族にさえも理解されないまま、心を閉ざし、治療が遅れ、さらに病状を悪化させるという悪循環を生んでしまいます。

パニック発作の判断基準

パニック発作とは、次の13の症状のうち4つ以上の症状が特別な原因もなく、突発的に起こることを指しています。
1. 呼吸が速くなる、呼吸困難になる、息苦しくなる
2. めまい、ふらつき
3. 心臓がドキドキする、脈が速くなる
4. 身震い、寒気
5. 冷や汗をかく
6. 窒息感、息が詰まる
7. 吐き気、胃のむかつき
8. 非現実感、自分が自分でないような感じ
9. しびれ、うずき
10. ほてり、熱っぽさ
11. 胸の痛み、不快感
12. 死への恐怖感
13. 狂ってしまいそうになる恐怖感
他には特に疾患がなく、こうしたパニック発作が繰り返し頻発する時はパニック障害と診断されます。

パニック障害の原因

残念ながら、パニック障害の原因そのものは詳しくは解明さていません。しかし、最近の研究で脳内の神経伝達物質である「セロトニン神経」「ノルアドレナリン神経」などのバランスが崩れる事により発症するといわれています。 ノルアドレナリン神経は強くストレスを感じた時に「不安感」を感じさせます。これが強く出過ぎるのを抑える役割をしているのがセロトニン神経で、“ほっ”とする気持ちを作り出すものです。 このセロトニンの働きが弱いと、ノルアドレナリンが働きすぎて、不安感がピークに達します。これがパニック発作を引き起こす原因となっているのではないかと言われています。 セロトニンの働きが弱い原因は先天的なもの(生まれつき弱い)、食生活、喫煙、ストレスや生活習慣など、さまざまな原因が指摘されています。また、二酸化炭素や乳酸が関係しているのではないかとも言われていますが、詳しいことは特定されていません。

パニック発作を引き起こす原因としても、性格や環境、ストレス、疲労などの心因的要素も関係して発症する場合もあるとされています。しかしこれらも結局のところ、「脳内神経伝達物質のバランスの崩れ」につながるために誘発するのではないかという見方が強く、パニック障害の治療ではこうした脳内神経伝達物質のバランスを整え、セロトニンの働きを活性化させる薬が処方されています。 ほとんどの場合、こうした薬物療法で完治することができ、症状が悪化している場合も少しずつ認知療法などを組み合わせながら、最終的には完治させることができます。

パニック障害の症状

3大徴候として「パニック発作」「予期不安」「広場恐怖」などがあげられます。

【パニック発作】
以下の症状は前ぶれなく突発的におこるといわれ、約10分ほどでピークに達し多くの場合は約30分ほど、長い人でも数時間で治まるといわれています。

<パニック発作の症状>
・激しい動悸
・非現実感
・冷や汗
・恐怖感
・手足の震え
・呼吸器系の乱れ
・胸部痛
・吐き気・めまい及び腹部の違和感 など

【予期不安】
発作の体験が一種のトラウマのようになり、再び発作が起きるのではという恐怖感のことです。加えて、発作が起こることによって併発的に起こり得る事態に対して持つ不安感も予期不安といいます。 パニック発作が繰り返されることにより、どんどん不安感を悪化させ、それが予期不安としてさらに悪循環になってしまいます。

<併発的に起こり得る事態への不安>
・死んでしまうのでは?
・誰の助けもないのでは?
・誰にも助けてもらえないのでは?
・発症した場所からすぐ逃げられないのでは?
・運転中事故をおこすのでは?
・人に迷惑をかけるのでは?
・人前で吐いたり、失禁したりして恥をかくのでは? など

【広場恐怖】
これは、発作を体験した人が、過去に発作をおこした場所などを避けるようになることです。過去に発作が起こり、すぐに助けを得られなかったり、逃げられなかった場所があると、そこへの不安感が高まり、そうした場所を避けるようになるのです。

<広場恐怖の例>
・公共交通機関
・混雑した場所
・地下
・運転中の高速道路
・歯医者さん など

パニック障害になりやすい人は?

パニック障害は男性よりも女性の方がかかりやすいと言われています。また年齢で見ると、発症平均が男性で34.6歳、女性で36.2歳と働き盛りで疲労もストレスも多い年代に多く見られるようです。
性格的な要因で見ると、以下のような人がパニック障害になりやすいとされています。

<パニック障害になりやすい人>
・心配性な人
・神経質な人
・真面目で責任感が強い人
・喜怒哀楽、感情の起伏が激しい人
・何でも自分でやりたがる完全主義者
・周りに気を使いすぎる人
・小さなことにいつまでもこだわる人
・潔癖症の人
・他人の目をやたらと気にする人 など

生活の上での予防策

パニック障害は発症原因が特定されていないため、これといった決定的な予防策はありません。しかし、ストレスは何かしらで必ず影響しています。また乳酸が関係していることから、疲労も無関係ではありません。(カラダが疲れると乳酸が溜まるため)。 またカフェインは興奮物質なので、摂りすぎると発作を起こしやすいとも言われています。その他にもタバコのニコチンや炭酸ガス、風邪なども影響しているとされています。
そのため、心配な人は以下のようなことに気を付けるようにしましょう。

・疲労を溜めすぎない、過労防止
・規則正しい生活(早寝・早起きなど)
・ストレスを溜め込まないようにする
・風邪を引かないよう注意する
・カフェイン飲料(コーヒー、紅茶など)を飲み過ぎない
・喫煙、飲酒習慣の見直し
・正しい食生活と休養
・部屋の換気、空気清浄 など

日頃から気を付けられることは最大限努力し、できるだけ予防するように心がけましょう。それでもパニック発作になることはあります。そんな時は「あ、今わたしはパニック発作を起こしてるんだ」という客観的な視点を持つように心がけましょう。 そして何より頻発するようであれば、できるだけ早い段階で心療内科や精神科を受診するようにしましょう。早期発見が何よりも大切ですよ。
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