執着。【grillさんの健康管理カラダカラノート】

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09年06月22日(月)

執着。

< no title  | 六義園にて。 >
仏教では無我の境地を悟りとし、尊いものとする。
しかし、こと文芸の世界では、強烈な執着が優れた作品を生み出す場合が多いのではないかと思う。
私の好きな川端康成などは生涯を通じて若い女性に執着し続けた。
永井荷風は花柳界、売春婦への執着を貫いた。
泉鏡花は女性への幻想に執着したと言えるかも知れない。
谷崎潤一郎の春琴抄などは、人間の執着自体を描いた傑作。
カポーティは時に洒脱で、時に憂鬱だが、一貫して人間の内面の世界に執着したのかも知れない。
小説は作家の理念や哲学から理解されやすいが、
その人の体質と密着した執着という、どろどろとしたものから読み解く方が面白いかもしれない。
何も無い一日の戯言でした。

※春琴抄の作者を間違えていたので修正。耄碌してるなぁ。

【記録グラフ】
読書(入浴)
30分
読書(入浴)(分) のグラフ
睡眠時間
6時間
睡眠時間(時間) のグラフ
体脂肪率
19.8%
体脂肪率(%) のグラフ
体重
64.8kg
体重(kg) のグラフ
   
コメント
はりそん705 2009/06/23 00:08
執着。
簡単なようで難しい。

深いお話ですね。(^^ゞ
 grill 2009/06/23 08:19
はりしゃん
何事も成し遂げるには、やはり執着というものが必要なのかなと。
私はあんまり物事に執着が無いのですが。
きこたん 2009/06/23 00:26
いやん・・・漢字が多い・・・><w
 grill 2009/06/23 08:21
きこたんさん
PCがどんどん変換してくれちゃうので、
いざ手書きって時にさっぱり出てこなかったり。。
maruomaru 2009/06/23 15:26
川端康成の女性描写は、まるで匂いや肌触りまでが伝わるようだとかねがね思っていましたが、
なるほど深い執着がなせる技でしたか。フェティシズムもそこまで行けば芸術ですね。
泉鏡花全集、うちにあります。夫が好きなもので。
ちょっと興味が湧いてきましたぞ。
カポーティは私も読んだ事があります。一つの事件を二十年(でしたっけ?)も追い続ける執念と
もういいよってくらいの内面描写が印象的でした。

昔の作家達は社会適応能力に欠けた変人が多かったように思います。
だから誰も真似できないような優れた作品を数多く残しました。
現代は器用な人が増え、タレントが俳優業も司会業もコメディアンもできたり、学生が本を書いたりします。
皆が何でも適度にはこなせるようにはなりましたが、当然作り上げるものの精度も下がって、
飛びぬけた作品がでないのはちょっと残念なことですね。
 grill 2009/06/23 19:37
maruomaruさん
川端康成などは何年にも渡って一つの作品を書き重ねています。
今は、締切厳守で到底そんなことはできないでしょうし、
出版界も一時の話題取りにばかり走っているような気がします。
また、昔の作品は現在に発表したら各方面から叩かれそうな小説も多いですね。
芥川龍之介についても考えてみました。
この人はインテリですが、現世的な執着が希薄だっから生きられなかったのかもと。
時々、現代の小説も読みますが、冗長で迫るものが少ない作品が多い気がします。
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