grillさん
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09年11月20日(金)
勝手な妖精たち。 |
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< 夜景の季節。
| 3連勤。 >
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ボードレールの散文詩「妖精たちの贈物」は、私が最も好きな詩の一つ。 生まれたばかりの赤ん坊には、妖精たちが様々な贈物をするという。 贈物を貰えなかった子供の親が、妖精に「何かをくれ」とねだる。 妖精は、最後に残った「誰にでも好かれ、喜ばれる」という贈り物を与えるが、親は不満げだ。 「こんなに良い贈物はないのに」と妖精が愚痴るというオチ。
時々、人の善悪に関わりの無いところで、黙々と立ち働く「妖精たち」というものを想像します。 自然の営為に善悪が無いように、それらは只、化学反応のように作用する。 人は、何かのきっかけでそれらに触れ、その神秘的な作用を受ける。 そのきっかけの一つは、アナロジーなんじゃないか。 何かを模することで、その恩恵を得ようとする行為は、素朴な宗教儀式に見られます。
泉鏡花の「天主物語」で、怪異の姫と主人公の武将の目が見えなくなった時、 突然、彫刻師が表れて、龍の木像の目を掘ると、彼らの目が見えるようになる。 形象というものに秘められた魔力ですね。
雨月物語に「貧福論」という小説があります。 お金を貯めることは決して卑しい事ではないと、そのありがたみを知っている武士の元に、お金の精が現れる。 精霊曰く「お金を集めるのは術であって、善悪や運・天命とは関わりが無い」と。 「絶えずお金のことを考える者のところに集まるのは道理」。 現金な精霊ですなぁ。
世に妖精は色々あろうと思います。 そろそろ「お金の精」にも好かれたいものです。 あ、仕事に精を出さなきゃね。
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