TK66さん
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18年01月29日(月)
とある洋菓子店主の無念 |
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昨日は恒例(年4回)のケーキ付きコンサートだった。今までクラシック系に限定していたが、去年から、ジャズやタンゴ・民族音楽などあらゆるジャンルの音楽を取り入れる企画に変更した。しかし以前よりチケットの売れ行きが芳しくない。一応うちの店は協賛ということになっているのでケーキ100個は無償提供。その分は年4回発行する季刊紙の広告料ということ。それ以上分は料金を頂くとなっている。クラシックのときは人気アーティストなら200、少ない時でも150ぐらいだったが、企画が変わってからは100を少し越える程度。今回は遂に100を切ってしまった。担当者も申すわけなさそうにしていたが、この条件を承諾した上でき協賛しているのだから仕方ない。音楽の趣向って食べ物以上に人それぞれ好き嫌いが多く難しいと思う。
このコンサートの協賛は3年させてもらっている。その前は同じ市内の洋菓子店Pが10年協賛していたが、Pの店主が突然亡くなられ、困ったコンサートホールが市の観光課の紹介でうちの店に打診してきたのだった。
洋菓子店Pのご主人とは面識はなかったが、同じ業界なのでいろいろ話は入っている。ご主人はわたしより5歳程年上で有名店のシェフを勤めた後独立。マンションの下にある小さな店舗だったが、職人数名雇っていたので売り上げは良かったのだろう。
しかしご主人が亡くなる5年程前、ご主人が深夜寝ている時に両脇を刃物で刺されるという事件が起きた。犯人は元従業員の若い男性。知り合いの息子を頼まれて雇ったが、彼は仕事に対する情熱がなく、仕事を覚えないばかりではなくミスも多く、それでも預かっている身だからとご主人は辛抱強く仕事を教えるが、結局見切りをつけてご主人が彼を連れて彼の実家へ送ったその夜の出来事だったそうだ。その元従業員がご主人の寝室に忍び込み、うつ伏せに寝ていたご主人の両脇腹を2本の刃物で刺したらしい。ご主人は刺されながらもその男を取り押さえ、勿論警察が来て新聞にも(小さくだが)載っていた。犯行動機はクビにされたという逆恨みだった。
ご主人が入院している間は奥さんとふたりの職人が店を切り盛りしていたが、数ヵ月後に無事退院し仕事も復帰。しかしその傷が原因で後遺症に苦しまれたそうだ。その後体調もあまり良くなく、死因は刺された傷が原因ではなかったが、その事件がなければご主人も身体を悪くすることもなかったのではと思う。さぞかし無念だったろう。その後店は閉店した。
洋菓子店Pとは何の繋がりもないうちの店が、このケーキ付きコンサートの後を引き結いでいるわけだが、同じ道を志し半ばで亡くなったPのご主人の思いを、出来れば長く受け続けたいと思っている。
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