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09年09月05日(土)
○『デキるヤツほどウツになる』『ぼくたちも妊娠できますか?』読了/SAC 2ND GIG |
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< 夏の背中
| ●[休]ゆめおーれ... >
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今日の仕事は、主に学生ボランティアへの連絡。 年下とはいえ自分などより余程真面目に世の中に対している好青年ばかり。勉強になることばかりです。
夜9時頃に退社。ようやく1週間が終わった感じ。いつもより肩の力を抜いた読書を開始。
1冊目、上野玲著『デキるヤツほどウツになる』。 患者にとっては、鬱は思想の対象でも、分析の対象でも、批評の対象でもなく、ただただそこにある現実なのだと思います。その点、この本は「ウツとともに生きるためのハウツー本」の趣きがあり、好感が持てます。略歴をみると、著者も鬱病に苦しむ患者の一人。監修者として病院の先生が協力しています。例えば「もし職場の同僚がウツになったら、これだけは避けよう」といったことが、平易な文章で具体的に書かれています。実践的で良い本です。
2冊目、『ぼくたちも妊娠できますか?』(ハヤカワ文庫)。 副題は「平凡な日常を驚きの世界に変えるQ&A」。タイトルのような107題の質問に学者さんが回答していきます。一言でいえば「話のネタ帳」。ただし、雑学本としてもヤヤ散漫な印象。訳者もあとがきで書いていることですが「そんなの分かりきったことじゃない」という質問がチラホラ見られます。「技術の力を借りれば、男もやがて妊娠できるようになるであろう」――って、そんなの、ある程度予測がつきますって。そんな中、「男性も想像妊娠をすることがある」という「実話」に驚きを覚えました。人間における精神と身体の絡みあい、その複雑さを垣間見た思いがしました。
と、ここでさすがに文字情報の摂取には疲れて、アニメを視聴。 『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX 2nd GIG - Individual Eleven』 2004年に放映されたものを、2006年に3時間程度に再編集したヴァージョン。物語の舞台となるのは、電脳による「精神の外部化」や義体による「身体の機械化」が一般化した近未来の日本。精神の外部化にせよ、身体の機械化にせよ、アイデア自体はアシモフ、クラークの時代以来のありふれたもの。しかし、これらを単なるガジェットとしてではなく、「現実」をうつしだす鏡として意識している点に、ポスト・サイバーパンク時代のアクチュアルな感性を感じます。ここからみれば「人格の符号化による不死の約束」や「機械の反乱」を空想していた時代が、いかに牧歌的に思えることか。20世紀中盤のSFは、テクノロジーをあたかも人間性の進歩にとっての推進剤や減速材のように捉え、テクノロジーの所産(ロボットなど)を擬人化して描きましたが、現在においては、むしろ「人間性」そのものをテクノロジーの所産として捉える見方が支配的となりつつあるように感じます。ともあれ、絶妙なテンポで進む物語や、意味性を「過充電された」映像の数々は見事でした。正直、これだけエンターテーメントの王道を意識した企画で、しかも公安もののアニメで、PKFやら市街戦やらクーデターやら「米国による日本本土への核攻撃」が見れるとは期待していませんでした。
満腹です。ごちそうさま。
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