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08年12月23日(火)
僕ならばここにいる |
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< no title
| 朗報!!! >
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自分を夏男と呼ぶ男がいる。 彼は真冬でも真っ黒でどでかい真四角のサングラスをし赤と緑のアロハシャツを悠々と着こなした。 彼いわく、赤と緑はレゲエの色であり、夏の象徴であるのだという。 彼はそのような格好で、 愛車である黄色いキューブに乗り込み。 どんだけ汗をかこうと暖房を一番強くしたまま。 目一杯ボリュームを大きくしたカーステレオで、サザンを垂れ流し。 美浜へとドライブに毎日行くのである。 彼は美浜が好きだった。 ここにはやしの木が整然と植えられているので、 真冬でも夏を感じさせてくれた。 そしてその光景を見るたびに、 一度だけ行ったことのある宮崎の空港を思い出し。 心の中の夏が大きくなっていくのである。 気がよくなった彼はポケットから携帯電話を取り出した。 携帯電話には夏みかんの携帯ストラップがついている。 彼は夏みかんを自身のトレードマークとしており。 持ち物には名前を書く代わりに全て夏みかんの絵を書いていた。 その絵を見た人から、 「それってみかん?」 と聞かれることがよくあり、 そのときの彼は、蒸気が出そうなくらい顔を真っ赤にして怒り出す始末であった。 彼は、携帯電話を取り出すと几帳面そうに画面をハンカチでふき、 やしの木と海と空の写真を撮った。 「真冬なのにな…」 ぼつっとそう言った後、 彼はサングラスをずらして、その写真を見てから満足そうにうなずいた。 そして、波乗りジョニーを半ば叫ぶように歌いながら 彼は、ワイキキという名前のフレンチブルドッグの待つ家へと今日も帰るのであった。
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