次男(眉太)さん
最新の記録ノート
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07年12月06日(木)
脳内革命 |
< 師走
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小人A・B
「あ、あの…」
小人A
「…」
小人B
「…」
小人A
「え…と、ど、どーぞ…。」
小人B
「いや、そっちこそ何か言おうとしてたじゃないですか。ど、どぞ。」
小人A
「じゃ、じゃあ、僕から言いますね、す、すいません。」
小人B
「…はい。」
小人A
「えーと、ですね。1日東京を麻痺させると言うことですが、主要道路の要所1000箇所に対する交通事故を提案したいと思います。」
小人C
「なるほど。」
小人A
「具体的にはですね。深夜3時の時点で各要所で待機していたロータリーやトラックを事故させて交通及び警察機能を2時間麻痺させたいと考えています。」
小人C
「事故処理能力が予想よりも高くなることはないですか?」
小人A
「事故させる車のドライバーを外国の人達に依頼します。言葉が通じないためにかなり手間どうと考えています。」
小人C
「よろしい。それでは、次は小人Bでいいかな。」
小人B
「はい。それでは私のほうは事故後の手配についてとなります。」
小人B
「事故後、30分後交通機関が麻痺したことを確認してから、清掃部隊を突入させます。」
小人B
「人員は100万人を手配する予定です。都内のウィークリーマンションは全て抑えてあります。」
小人C
「汚れきっているとはいえ、ここまでしないと東京はきれいにはならないものか…」
小人D
「ふんっ。」
小人C
「ご不満がありそうですな、ご老人。」
小人D
「それで街はきれいになるとしてもそれだけでは手落ちじゃな。」
小人C
「手落ちとは? 今回の計画については、かなり綿密に立てられています。考えにくいことですが、もし、手落ちがあるというのなら教えていただきたい。」
小人D
「人の心じゃよ。人の心をきれいにしない限りは、東京なんて1週間もあれば元に戻るに決まっておる。お前達がやろうとしていることは東京をきれいにしたいということではなくて、ただ自分達が大きなことをできるということを見せびらかせたいだけに過ぎんわ。」
小人C
「なるほどこれは手落ちかもしれません。さあ、みなさんどうしたらいいでしょうか?」
小人E
「ゴミ拾い犬の導入は?」
小人C
「ゴミ拾い犬?少し説明してもらっていいですか。」
小人E
「要はですね、強制的にいいことさせちゃうということです。」
小人B
「なるほど。」
小人A
「え、なるほどって。も、もうちょっと説明してもらえますか。」
小人E
「街に落ちているゴミを犬が拾い、近くの人に渡すわけです。それだけです。」
小人A
「渡された人は、そのゴミをそのまま捨てるわけにもいかずゴミ箱に捨てるようになるっていうわけか。」
小人E
「ええ。そしてこの行動は思った以上にゴミを受け取った人への心に働きかけるはずです。」
小人F
「そして街がゴミ拾い犬を受け入れるようになる。ふふふ。その後に狂犬病の犬を放っていくわけだな。」
小人全員、にやっとする。
小人D
「よいか。わし達が悪巧みばかりをしているのにはわけがある。」
小人D
「大きな悪を抑えようとすると自動的に小さな悪も取り除かれるものじゃ。」
小人D
「わしらを抑えれるようになったらこの国も平和になるってわけじゃ。わっはっは。」
小人G
「小さい!」
小人D
「これは大老。小さいとは聞き捨てなりませんな。わしらの悪巧みは壮大なことが自慢なもので。」
小人G
「たわけがっ。」
小人G
「お前達は、そもそも平和の定義が間抜けなんじゃっ。」
小人C
「私達みんなこの国の、いやこの世界の平和を憂いているつもりですが。」
小人G
「この国、この世界と申したな。それが小賢しいんじゃ。」
小人C
「大老と言えどもあまり横暴な発言を続けると収集がつかなくなりますよ。」
小人G
「ふんっ。じゃあ、わしが教えてやろう。そもそも国の平和とはなんじゃ。」
小人C
「…」
小人D
「あっ。」
小人G
「ちょっとは気付いたようじゃの。国といえども人間の集合体でしかない。ということは平和というものも人間個々の中にしかないはずじゃ。」
小人G
「たとえ東京がぴかぴかになっても治安がよくなろうともいいことをしようが全ての人間の心の中を平和にすることなどできまいて。」
小人G
「お前達の言う平和は、もうすでに心の中が平和の人を喜ばすに過ぎないわけじゃ。心の中が平和でない人の心を無視した平和談義じゃ。」
小人G
「そしてそんなことで世界平和を自分達が成し遂げたような顔をしておる。だからわしは間抜けじゃといったんじゃ。」
小人G
「少しはわかったかの。」
小人A
「じゃ、じゃあ僕達はどうすればいいんですか!こんなにも考えてきたことが何にも意味がないなんて…。」
小人G
「わしらは一人の男の頭の中に住む小人達に過ぎん。そんな我々ができることと言ったら、この男の心の中をまずは平和にすることじゃ。わしらがいがみ合っている間はこの男も決して平和にはなれんでな。」
小人G
「日本中の人間の心の中が平和になってもこの男の心の中が平和でなければそれこそ笑われようで。」
小人G
「いいかの。孫子にこのような言葉がある。」
小人G
「国を治めるものは、家族を治められなければならない、家族を治めるものは自分を治めなければならない、とな。」
小人G
「今、わしらがやろうとしていることはこれの全く逆じゃ。国を治めるために、個が犠牲にならなければならんはずがない。」
小人G
「この男の心の中を日本一平和にする。全てはそこからじゃ。」
一同顔を見合す。
小人B
「…じゃあ、この男が望んでいる通りにしましょう。」
小人B
「さあ、みんなカブトムシを採りに行きましょう。」
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