どっちさん
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10年09月23日(木)
先々々週からの読んだ本
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| 何かまた蒲田 >
【朝ごはん】(10:30)自宅 MOTHER'Sのパン、紅茶 【昼ごはん】ー 【晩ごはん】(18:30-23:00)外食1 焼き鳥屋、外食2 台湾家庭料理 焼き鳥、ビイル、うずら卵焼、ししとう焼、ジャスミン茶 台湾焼そば、肉圓、竹の子煮、菜鋪蛋(切干大根オムレツ)、茶葉蛋(煮玉子)、焼売、海老湯葉、揚げ春巻、ドクダミ茶1.5l 【今日の感想】 先週読んだ本、ではなく先々々週からの読んだ本。毎週続けるつもりだったが、忙しくてたまってた。 ■「すぐれた脳に育てる—手と指の実践トレーニング33」 久保田競、久保田カヨ子 もうブームは去りましたか?脳科学おばあちゃん"カヨ子"です。テレビにがんがん出ていてなんか毛嫌いしていましたが、図書館のリサイクル本を覗いたらあったので「これも神様からいただいた出会いのきっかけかも。シンクロニシティを大切にしよう。」といただいてきました。 この本では、首がすわる前の赤ちゃんから5歳くらいまでが対象でしょうか。遊びを通して指や手の筋力や器用さを鍛えましょうというもの。手を器用に使うのは人間特有の動作、脳もググっと発達します。 今は知育玩具なんてなものもあるようですが、この本はちょっとした手作りの道具、またはお母さんの手だけあれば十分なもので、子どもと一緒に手遊び、指遊びをしてるだけで脳みそを鍛えることができます。 大きくなってきたら、一緒にお風呂に入ってお背中流してもらうだとか、お米を研ぐのを手伝ってもらうだとか、歯磨きや鉛筆を持つだとか、遊びでなく普段の生活さえもが手(そして脳)を鍛える練習になります。 つまり、気合を入れて脳を育てようとはしなくても、普通に生活し成長してけば自然と身につくことです。よね? ■「夏の入り口、模様の出口」 川上未映子 [週刊新潮]連載エッセイ「オモロマンティック・ボム!」、面白さとロマンティックがボムッ!と爆発です。 毎週の連載というのは作家にとっても苦しいようで、毎週やってくる締め切りに対してほぼ同じだけの分量の文字を埋め、世に出して恥ずかしくないくらいのそれなりの質の文章を書く苦労というのは計り知れないものがあります。 時としてただの文字数稼ぎのような文章も出てきてしまうかもしれないけれど、そこで出てくるその作家特有のものの見方・表現に触れられれば、それはそれでおもしろいエッセイだと思う私です。 町田康のエッセイを読んでもそういうものをビシバシと感じるのですが、この川上未映子さんもらしさを感じられて気分に浸れます。 ■「どうでもいい歌」 松久淳 「ラブコメ」が映画化されて絶好調の"松久淳+田中渉"の松久ソロ作品。 表紙モデルはムーンライダーズの鈴木慶一。とくに鈴木慶一がモデルとなった小説ではなく表紙だけに登場、作者の趣味というのもあるかもしれない。 登場人物5人の別々のストーリーが最後にリンクするっていう小説で、元はそれぞれ別々に発表されていたもの。 その登場人物のひとり、初老のイラストレータのイメージキャラクターが鈴木慶一氏かね。別の一人、テレビ局付きのカメラマンのストーリーが別個に出てたときには、挿絵みたいな感じで大泉洋さんの芝居してるが写真が載っていた。 実在の人物を当てはめてストーリーを作っていくのは映画好きTVドラマ好きの松久さんらしい。 そして、松久さんは最近息子ネタが多い。もともと「天国の本屋」など"ちょっと泣けるいい話し"を書く人だけど、息子を使ってくるとは・・・泣いちゃうよ。 ■「作家の手紙」 (36名の作家たち) 「野生時代」の連載だそうです。明治あたりの文豪の手紙ではありません。現在も続々と本を出している方々の書いたお手紙。 実際の手紙であったり、架空の状況における架空の相手への手紙であったりしますが、その辺りも空想小説を書く作家だったり私小説の作家だったり、エッセイストだったりでどういうシチュエーションにするかの設定も作家それぞれの味があります。 おもしろかった人のをちょっと羅列。 ・中村うさぎ「タイプだと思った相手に交際を申し込む手紙」、よく出来た女性だなと思わせる文章、こんな申し込み方をされたらお断りできません。 ・森絵都「隣家の庭から張り出した小枝の苦情をいう手紙」、大人の対応だなぁ。 ・酒井順子「マンション管理人が住民に騒音を注意する手紙」、うまいけど"負け犬"の言葉がちらつく。 ・枡野浩一「現住所もわからない漫画家の妻へ、子供に会わせてほしいと伝える手紙」、実際の手紙です。リアルすぎ。出版社経由で元妻へ渡されたが、受け取りを拒否されたそうな。 ・星野智幸「植物転換手術を受けることを決めた彼女へ思いとどまるように説得する手紙」、状況設定だけで勝ちですね。 ・歌野晶午「亡き兄を送る手紙」、短編小説のよう、このミステリーがすごい! ・松久淳「卒園する息子へ」、いい文章、泣ける。卒園式出席の全大人女子のハートをガッチリキャッチ。 ■「新しいマイケル・ジャクソンの教科書」 西寺郷太 NONA REAVESの郷太はMJ死去以降、今までに研究してきた成果を本にまとめて何冊か出しています。そのどれもがMJへの愛を感じるすばらしい内容、よくぞここまで研究していると関心します。 本書は時代を追ってマイケルの生い立ちを書いているのですが、レコード会社・マスコミによってつぶされていくマイケルの姿が泣けてきます。 父による虐待紛いのスパルタ教育によって10歳でヒット曲を出したマイケルは、やりたいことをやるために闘って栄光をつかみます。あんな優しいしゃべり声をしていてもやるときはやるんだなと。そして映画「THIS IS IT」でも発揮されていた天賦の才能、音楽・ダンス・映像すべてがマイケルの頭の中で完璧なものとして完成されている。この才能を押しつぶしてしまった世間の嫉妬心に憤りを感じます。 非常に印象的だったシーンがあった。 ジャクソン兄弟でアフリカツアーに行ったとき、兄のジャーメインが同行していた弁護人だったっけか(彼らの使用人であり白人)に向かって「アフリカ大陸から黒人を奴隷として連れ出してくれてありがとう」という意味の言葉を言っている。現在自由の国アメリカで成功した黒人代表として、奴隷制度を作り黒人を支配していた白人達の子孫代表に向かって感謝をしているのである。非常に複雑でせつなくなるこの言葉、マイケルも同じ気持ちを持っていたのだと思う。
【記録グラフ】
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