maruomaruさん
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09年11月04日(水)
Dear friend |
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< 慌しくなってきたぞ...
| 教科書を捨てる >
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上海を去る日まで一ヶ月を切り、荷物の整理をしながら友人の一人にあげる プレゼントをこっそり準備をしています。 彼女はこの日記にもたびたび登場したマレーシア華僑のオイリン(愛玲)。 私が上海にやってきた2005年の夏、彼女も上海の地を踏みました。 そしてその三ヵ月後、華東師範大の中国語コースで出会うのです。 以降いろいろな時を経て、付き合いは今に至ります。 4年の間に二人で過ごした時間を写真で集め、過去から遡るストーリー仕立てにして アルバムを作っています。私達のいろいろな瞬間が閉じ込められた写真を見ていると、 つい鼻がツーンとしてしまいます。
最初の頃、私は彼女の裏表のない言動にビビッたものです。 一生懸命習った中国語を使って話していても、「maruomaruよ、あんたの声調と発音が 悪すぎて、たとえあんたが10000語を覚えてもそれでは一つの単語も通じない」と言われて 落ち込んだり、のろまと罵倒されて泣きべそかいたりもしましたが、あの正直な言葉が あったからこそ私はその後もっと厳しい学校に移って真剣に中国語に取り組んだわけですし、 裏表のない態度に慣れてしまえば、そちらの方がよっぽど分かりやすくて楽と知るのでした。
彼女は華僑の血がそうさせるのか、中国の歴史、文化に精通していました。 その深い知識、そしてルーツを辿れば同じ中国人でありながら、異国で生まれ育ったからこそ 持ち得た客観的な見解を聞くことが私にとってどんなに有益だったか。 だって中国人には面と向かって聞き辛いタブーもたくさんありますし、中国人に聞いたところで 彼らの口から出るのは共産党が垂れ流すスローガンばかり。私には屁の役にも立ちません。 私の知的好奇心の五分の一ほどは彼女によって満たされたと言っても過言ではないかもしれません。 それでも彼女も時々間違えます。 「日本人は富士山から飛び降り自殺をする」というのは、彼女が四十数年間思い込んでいた誤解の一つ。
それだけ物知りで賢いくせに、彼女はハーレクイーンロマンスの大ファンだったりもします。 その辺のギャップが彼女の魅力の一つでもあり、ハーレクイーンのどこがいいの?と聞くと、 「だって、足が長くてハンサムで栗毛か金髪で歯が真っ白で、教養は申し分なく並々ならぬお金持ちで、 一日にセックス5回やってもそのままジョギングしちゃうような疲れ知らずの完璧な男が出てくるのよ!」 と鼻息荒い答えが返ってくる。 その隣で鳩山首相に風貌が似た彼女の夫が呆れ果てて溜息をつく・・・という図も爆笑でした。
議論が過熱しすぎて、私達の間に険悪ムードが漂うことも一度や二度はありました。 それでも二週間も会わないでいると、どちらともなく電話をし、おどけた声で「ヘッロ~~~~」と 尻上がりに誘い合うのが常でした。
21歳の頃に日本を飛び出してからの私は、その後ジプシーのようにあちこち転々とする生活を 続けていますから、私の半生は出会いと別れの繰り返し。 幸運なことに、別れたあとも付き合いがずーっと継続する友人が多いとは言え、別れる瞬間は辛いもの。 今後彼女の顔をちょくちょく見られないと思うだけで泣いてしまいそうです。 だから今は別れの瞬間など想像しないことにしています。 ・・・と打ってるこの瞬間も滂沱の涙と鼻水が溢れてる私は小学生か?
日本に帰るのは本当に嬉しいのだけれど、新しい出会いも心から楽しみなのだけど、 オイリンの皮肉や毒舌がナマで聞けなくなるのだなぁ。 寂しいけどlife must go on. 泣いたり笑ったりしながら進むしかないやね。
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