maruomaruさん
最新の記録ノート
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10年03月15日(月)
新しいお友達 |
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< ああ、痛恨の失念!
| Happy bel... >
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一昨日、仕事に行こうとアパートのエレベーターを待っていた時のこと。 向こうからお婆ちゃんが、椅子が付いた手押し車を押しながらよちよち歩いてきました。 挨拶をしながらふとお婆ちゃんの手を見ると、両手ともアザだらけ。慌てて目をそらしたのですが、 もう慣れっこなのかお婆ちゃん「このアザは誰かに叩かれたんじゃないのよ。血管がもろくなってて ちょっとしたことですぐに破れちゃうの。これが頭で起きたら終わりよね」
エレベーターホールでの立ち話はなかなか途切れず、そのまま自転車置き場に持ち越され、 40分ほど春の太陽をガンガン顔に浴びながら話をしました。
お婆ちゃんと呼ぶのは抵抗がありますので、彼女を仮に石田さんと呼びましょうか。 石田さんは85歳。同じ階の独居老人です。 身寄りは姪の家族で、月に一度訪ねてくるそう。 足元がおぼつかない為、ホームヘルパーが週に二度、買い物やお掃除のお手伝いに来てくれる他は 本人曰く気ままな一人暮らし。
石田さんの生まれは麻布十番。 「昔のあのへんはそりゃもうのどかで、六本木なんて戦争で焼けた後はすっかりハイカラになって しまったけれど、あそこには美味しい清水が沸いて、よく汲みに来る人がいたものよ。 家の近所には岩崎弥太郎の家があって、今は迎賓館になってるけどね…、それからスパイのゾルゲさん、 店のお得意でよく来てましたよ。当時は配給制でね、お肉は外人は週一回、日本人家庭は月一回でした」
次々と話してくれる内容にまるでタイムスリップでもしたかのような錯覚に陥ります。 過去の記憶はまるで昨日のことのように鮮明で、脳に焼き付いているみたいに覚えているようです。 85歳のご高齢でも目つきも頭もしっかりされています。 化粧をあまりしない時代に育ったという彼女の肌はとってもキレイでつるつるしていて羨ましいくらい。 しかし足は弱っているのか、すぐに転んでしまうんだそう。 転ぶと自力では起きられずに往生するらしく、聞いていて心配になってしまいます。 連絡先と部屋番号、名前を大きく書いた紙を渡して別れると、その夜、いつの時代のものなのか、 レトロで温かい風合いの葉書が新聞受けに入っていました。 裏表にびっしりと、額に入れておきたいような達筆が連なっています。達筆すぎて現代人で 阿呆な私には読めない字もあるほどです。お返事を書くのはかなり恥ずかしいですね。
私のご近所さんは近代史の生き証人。素敵な女性です。 今後は頻繁にドアをノックしてみようと思います。 まずは今から買い物に行くから、御用聞きにでも行ってきます。
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