maruomaruさん
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09年07月08日(水)
ダイヤはお好き?
< パソコンが不能にな...
| 事件 >
透明でキラキラしたものが好き。 透明でキラキラしたといえば宝石・・・って思うでしょ? 実はガラス。そして水。 川の水を手に掬って空に放つと、水玉が陽を反射してキラキラゆらゆらする。 再び水面に落下するまでの束の間の時間、この世のものとは思えないほどの美しさを 見せてくれる。 安上がりでしょ? そうなんです。私は宝石にほとんど興味がない女子です。婚約指輪も断った。 それでも40年も生きてると、アクセサリーケースに宝石がくっついたアクセサリーも いくつか収まるようになる。ダイヤも小粒ながらちょっとある。 シェラレオネという国がダイヤの産地だとは前から知っていた。 ダイヤの利権を巡って殺し合いや紛争が絶えず、ほんの最近まで、男性の平均寿命が 世界最低の35歳を切っていた。平均寿命ですよ。 川底から見つけたダイヤを、生活の苦しさから元締めに隠れて飲み込み、見付かって その場で腹を割かれた男の話を伊勢崎賢治さんもその著書「武装解除」に書いている。 豊かな国の住民がダイヤを崇拝すればするほど、価値を高めれば高めるほどシェラレオネで人が死ぬ。 あまりの惨状を見かねた西洋諸国によってダイヤの公正取引法が制定され、武装解除もなされ、 紛争は下火になり今では少しは平均寿命も上がったと聞いている。 かつては耳や目で遥か彼方にあるアフリカの情報を知っても、あまり実感が湧かなくて、 私は時々人からもらったダイヤのネックレスを身につけていた。 しかし数年前にレオナルド・デカプリオ主演の「blood diamond」を見てショックを受けて 以来ダイヤを仕舞いこんでしまった。視覚に訴えるものはリアリティの度合いが違う。 そうなってから気をつけてみると、海外メディアのキャスターも、西洋諸国の政治家もファーストレディも、 教養で売りたい女性達というものは、ことごとくダイヤを見に付けていないことに気付いた。毛皮は当然のこと。 世の中はそういう動きになっていたのかーと遅ればせながら驚いた。 「ルビーの産地も悲惨よ」とフィンランド人の友人が教えてくれた。 その友人はコーヒー中毒で、一日10杯も飲むような人なのだが、コーヒープランテーションで 移民が安価で酷使され、ひどい環境下で子供は教育も受けずに働き、農薬の影響で親も子も 代々癌になるなんてことは知らない。それはさておき・・・。 映画の中でデカプリオが酔ってこんな台詞を言う。 "Sometime I wonder...would God forgive us for what we have done to each other? And I llook around and realize, God left this place long time ago." (たまに思うんだ。俺達がお互いにしていることを神は許してくれるのだろうかって。 でも周りを見渡して気付くんだ。神はとうの昔にこの地から去ってしまっているって) 神からも見放された絶望の地。 人々が神のご信託のように争いを強化させる今の世も神は不在だろう。 誤解しないでもらいたいのだが、私は人がダイヤを好むのを止めろと言う気は毛頭ない。 人に押し付けるなんてとんでもない。 ただ、ものごとの後ろ側にあるストーリーの一つをシェアしたいと思っただけです。 あ、でも、男性諸君は今後奥様や彼女にダイヤをねだられた時に 「決して君に贈り物をしたくないわけじゃあないんだ。ただアフリカの惨状を考えると・・・、俺には買えない!!」 と芝居っ気たっぷりに断るのも一つの手ですよ。 「じゃあ、真珠にする」って言われたら万事休すですけど。 私はやっぱり水の美しさの方がいい。 その水にしたって、このまま温暖化が進めば、人はダイヤに代わって水を巡る争いを 始めるだろう。そう思うと気が滅入る。
【記録グラフ】
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